ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

WAS通信簿(シーズン前半) 【センター編】

とうとう最後となったWAS通信簿ですが、最後が一番ボリュームが少ないというネタの少なさ…。
トマブラは復帰したけど、そこまで書くほど試合に出てないですしお寿司。
今回はガフォードとハレルの2人だけです。

 

では行ってみましょう。

 

ダニエル・ガフォード

 

41試合出場
22.1分 9.3 PTS 6.4 REB 1.1 AST
FG%:68.9%(4.0/5.8)、3P%:0%、FT%:73.3%(1.3/1.8)

 

昨シーズンにトレードでWASに加入し、後半の大躍進の立役者になりました。
今シーズンからはスタートCとして起用され、リムプロテクターとして活躍していますが、まだまだ発展途上の段階です。

 

今シーズンに契約延長をし、奴隷契約と言われるほど安いサラリー(1.7mil)から12mil(2023-24シーズンから)という良いサラリーにまでアップさせました。
これはセンターとしてはなかなか高い数字で、これからのWASの中心として据えられた証のような感じもします。

 

ガフォードの良いところは高いブロック力に目が行きがちですが、実際はオフェンスリバウンドと高いFG%です。
柔らかい上半身を活かし、一見無理な体勢からでもリバウンドをもぎ取り、そこからリングにねじ込む熱い場面はチームにエナジーを与えてくれます。
そのゴール下でのFG%は、昨シーズンが79.5%とすでに高い数字だったのですが、今シーズンは86.7%と、非常に高い数字を記録しています。

 

ただ、オフェンスでの問題点として挙げるなら、アリウープorオフェンスリバウンドからのシュートくらいしか得点できないことです。
ディンウィディーやビールといったガード陣がP&Rをしても、そこからのパスを受け取れるキャッチングスキルには乏しく、よくポロポロとこぼしてTOVになる場面が多く見られました。


それだとオフェンスのオプションが1つ少なくなる結果となり、現代NBAでの基本となっているP&Rがガフォードが出ているときはあまり使われません。
また、ポストプレイもできないので、ミスマッチを作れたとしてもそれを活かせることがなく、なかなか使いどころが難しい存在でもあります。

 

ディフェンスでは昨シーズンからリムプロテクターとして活躍していることもあり、今シーズンもブロックが平均1.7回とリーグ6位になっています。
高い身体能力を活かしたブロックは非常に脅威ではありますが、シュートフェイクって知ってる?と聞きたくなるほど、ほぼ条件反射レベルでブロックに跳んでしまうことが難点でもあるのがガフォードの悪いところです。
なので1Q始まって3分足らずに2ファールしてベンチに下がるって現象は珍しくなかったですね。
本人はダンカンのフィルムなんか見て勉強してるよとか言ってましたが、果たして効果があるのかは謎。

 

また、スタミナがなく、ウルトラマン並みにエネルギー切れを起こすことはしょっちゅうあり、5分くらい連続して出ているとヘロヘロになっている姿をよく目にしていました。
ガフォードのカラータイマーが点滅し始め、ファールして「ジュワッ!!」ってベンチに帰っていくのはもうウルトラマンにしか見えない。
スタミナの向上はなかなか難しそうですが、たぶんブロックの跳びすぎな気がします。

 

ぶっちゃけスタートのセンターとして起用するのはまだ厳しいってか向いてない気がするので、TDLで正センターを獲得したら控えに回りそうです。
というより控えから飛び道具的な感じで起用するのが一番フィットするのかもしれませんね。
現状はトマブラのコンディションが戻るまでは頑張ってもらいましょう。

 

モントレス・ハレル

 

37試合出場
25.1分 14.6 PTS 7.3 REB 2.1 AST
FG%:65.3%(5.5/8.5)、3P%:23.1%(0.1/0.4)、FT%:73.4%(3.4/4.7)

 

今シーズン最もWASに貢献した1人に早くもなりそうなハレルは、6thマン賞狙えるのでは?レベルに活躍しています。
KCPとクズマと共にトレードでWASにやってきたハレルは、昨シーズンのLALではLAC時代に見せた活躍ほどにはなかった印象だったので、正直どうなんだろうという気持ちでした。
しかし、その印象を本人も覆そうとしていたのか、最初からフルスロットルで動きまくり、ついにはMVPレースにも参加できるレベルのスタッツを記録しました。

 

10月のハレル
31.5分 19.3 PTS 10.2 REB 1.8 AST

 

ただここから徐々にスタッツが下がり始め、それと同時にチームも停滞期に入ってしまいました。
ハレルが活躍する=チームの勝利といっても過言ではないくらい相関関係にあり、ハレルが10得点以下の試合では1-7です。(11得点以上だと19-10)

 

ハレルは201cmしかないアンダーサイズのセンターですが、オフェンスリバウンドへの嗅覚がすごく、リーグでもトップクラスに位置付けています。


オフェンスリバウンド数:リーグ18位(158本)
オフェンスリバウンド%:リーグ13位(11.3%)


このおかげで、チームメイトはシュートを積極的に打てるようになるし、2ndユニットのキスパートやアブディヤも随分と助けられていると思います。
そうじゃなかったら若手はなかなかメンタル的にシュート打ちづらいもんね。

 

また、チームメイトとも積極的にコミュニケーションを試合中にとり、ケミストリー構築には欠かせないことを率先してやってくれています。
時には行き過ぎてKCPと殴り合いになるとかいうこともありましたが…笑
バスケットボールはコミュニケーションスポーツだし、話し合わないと何も始まらないので、結果がプラスになろうがマイナスになろうが、そういった声掛けをしてくれるのはありがたいです。

 

ただ、ハレルはディフェンス面では結構穴になっていることがあります。
P&Rでの対処が下手で、ガフォードのようにリムプロテクトできる能力がないので、良いようにシュートを打たれてしまうことが多いです。
また、アンダーサイズなので、しっかりとサイズのあるセンターとは非常に相性が悪く、上から簡単にシュートを決められてしまいます。
なのでCLEなどの相手はきついといった印象でした。

 

ここ3年くらいハレルはPOに出場していますが、POではアンダーサイズなことが顕著に影響が出ているようで、ハレルが出ているときと出ていないときの差が結構出てしまっています。

 

2019年(LAC)
オンコート:ORtg…109.6 DRtg…131.7
オフコート:ORtg…116.2 DRtg…109.4

2020年(LAC)
オンコート:ORtg…106.3 DRtg…119.5
オフコート:ORtg…121.3 DRtg…106.1

2021年(LAL)
オンコート:ORtg…  86.3 DRtg…105.1
オフコート:ORtg…107.3 DRtg…112.9

 

唯一2021年のLALでだけはオンコートの方がDRtgが良い結果が出ていますが、他は軒並み出ていない方が良い結果をチームが出していることがわかります。
正直相手にもよるし、必ずしもスタッツ通りとは言いませんが、ここまでの差があるとハレル自体にも原因があるのかなと思ってしまいます。


まだPOに出られるのかすら不明なWASですが、仮にPO出られる場合、ハレルのことがネックになりそうな部分があるので、これからどうしていくのか気になるところです。