直近のMEM,PHI,MILに連敗をしてしまったWASですが、なかなかに内容が苦しいものとなっています。
・MEM戦
MEM戦では、ブルックスがビールをマークし、スクリーンをかけてもなかなか引きはがせないようなしつこいディフェンスをしていました。
そのためか、ビールはシュートタッチに苦しみ、FGは6/22、3Pは1/8と抑え込まれてしまいました。
ビールに対してMEMは、ミドルレンジにあえてドライブさせるように誘い込み、フリースローライン付近にヘルプディフェンダーを待機させました。
ドライブからキックアウトをほとんどしないビールなので、スペースのない場所に突っ込むことになり、普段のようなミドルショットは打てなかったように思われます。
ましてやバランチュナスやクラークといったリムプロテクトに優れた選手もゴール下にいるので、プレッシャーは半端じゃなかったでしょう。
ウェストブルックや八村は3Pがほとんど入らないので、キックアウトしないというのもあります。
現にこの日はウェストブルックは0/3で、八村は1/3、しかもワグナーは0/4だから3人で1/10という悪夢みたいな確率でした。
ディフェンスはできないものの、3P％が40％のトマブラの穴は大きいです。
・PHI戦
次戦のPHI戦では、シモンズが欠場でした。
そのため相性の悪いウェストブルックには朗報だったのですが、代わりにスタメン起用されたサイブルにビールは苦しみました。
また、サイブルとグリーンは、ビールに絶対パスをするWASの思惑に簡単に気づき、2人で5本ものスティールを記録しました。
八村とかビールにパスするときリングをまるで見ないですからね。そりゃ狙われますわ。
また、3Pへのチェックが甘いWASなので、グリーンやコルクマス、スコットにいいように3Pを決められ、3人で8/12と半分以上も高確率で決められました。
3Pのアテンプトは少ないくせに、相手の3Pはチェックできないというお粗末なチームディフェンスはいつ改善されるのだろう。
不運にもエンビートが怪我をして4Qをまるまる不出場だったのですが、相手のスモールラインナップに翻弄され、点差を詰めることすらできずに終わりました。
次の日に試合があるのになぜかガベージタイムでもウェストブルックを長く起用するという謎の采配もありました。
・MIL戦
ビールとベルタンスが欠場となり、試合前から蹂躙される気配しかなかったのですが、ここ3戦で一番内容としては良かったと思います。
スタメンもゲン担ぎメンバーから変更され、
ウェストブルック、マシューズ、アブディア、八村、レンでした。
3ガードからフォワードを2枚にしたことで、フロアバランスが良くなる効果があり、おそらくスコブルはそこまで考えていません。
また、トロイやボンガを起用することで、ディフェンスに明確な穴がなくなり、過度なヘルプをすることがなくなったので、オープンでの3Pなどは少なくなりました。(守れているとは言ってない)
ただ、今回は圧倒的にスコブルのマネジメントが悪く、不用意にテクニカルを取られたり、謎のタイミングでTOを取ったりと、敗因の9割以上を占める戦犯ムーブをしました。
中でも最悪なのが、試合終盤でのアブディアがミドルトンにシュートファールをしたときにチャレンジをしなかったことと、ヤニスにファールゲームを仕掛けなかったことです。
前者のアブディアのファールは、チャレンジをすることでノーファールになった可能性は十分にあり、かつTOも2つあったので、チャレンジするべきでした。
試合後インタビューで「アブディアのあのファールはギルティ」とかルーキーを追いつめるような発言もし、HCとして最悪です。
後者のファールゲームは、チームでの意思統一ができていなかったのか、ミドルトンからヤニスにパスが渡った時にファールをせず、再度ミドルトンにパスがされたときにアブディアがファールをしました。
傍から見ていると、アブディアは少し迷ったような動きを見せたので、おそらくきちんとチームで統一されていなかったんだろうなと思います。
・まとめ
MEM戦ではビールが封じられた時の戦術が皆無なことを再確認でき、PHI戦では3Pに対しての守り方が皆無なことも再確認でき、MIL戦ではHCとしての仕事がまったくできていないことを再確認できました。
試合に出ているメンバーは上手くやっていると思います。
八村は正直MIL戦までトレード候補まっしぐらなクオリティでしたが、それはビール一辺倒の戦術が影響しているのがわかりました。
トレードデッドラインにどんな動きをするのかわかりませんが、まず最初にHCの変更が急務でしょう。
ここを替えない限り、どんな補強をしても上手くいくはずがありません。
シェパードGMには賢明な判断を期待しています。
