ウィザーズのお話

ウィザーズのお話

主にワシントンウィザーズについて話すブログ

【ベルタンスについて】

昨シーズンからトレードでWASに加入し、控え出場ながら

【2019-20シーズン】
平均出場時間:29.3
平均得点:15.4点
3P%:3.7/8.7→42.4%
と強烈なアウトサイドシューターとして活躍しました。

 

ラトビアンレーザーとも称されるその3Pは、208cmもある身長から放たれるので、ほとんどの選手は対応できません。多少のタフショットでも高確率で決められるため、相手チームからしたら理不尽かのように思ってしまうでしょう。

 

昨シーズンオフに契約が切れてしまうため、シェパードGMは16mil*5の長期契約を結んでベルタンスをキープしました。
この契約についての評価は後ほど書きますが、高額で長期契約を結んだベルタンスは今シーズンどうだったのか見てみたいと思います。

 

【2020-21シーズン】
平均出場時間:25.7
平均得点:11.5点
3P%:3.4/7.5→39.5%

 

こ れ は ひ ど い

他のリバウンドなりのスタッツは省きますが、昨シーズンと比較して軒並みスタッツが低下しました。


そこで、ベルタンスの特徴をおさらいします。

 

・ベルタンスの長所
①高身長から打点の高い高確率の3P
②動きながらも3Pを決められるボディバランス

 

・ベルタンスの短所
3P以外のすべて

 

ベルタンスに関しては、再契約前は個人的に1年10~12milくらいが妥当と思っていて、12mil*2年で再契約できたらなぁと考えていました。

そう思った点はいくつかあります。


①3P以外のオフェンススキルの無さ
今シーズンのベルタンスのシュートは、3Pが全シュートの89.5%を占めます。
これは高確率の3Pを打たせるための戦略ですが、ここまで偏った選手はいません。

 

例として、2020-21シーズンの3P%上位の選手を見てみましょう。
1位…ジョー・ハリス 3P%:3.1/6.4→47.5% 3Pの割合:62.8%
2位…マーカス・モリス 3P%:2.5/5.2→47.3% 3Pの割合:50.7%
3位…ボビー・ポーティス 3P%:1.1/2.4→47.1% 3Pの割合:26.3%
4位…ブリン・フォーブス 3P%:2.2/4.9→45.2% 3Pの割合:64.5%
5位…ジョー・イングルス 3P%:2.7/6.1→45.1% 3Pの割合:72.2%

 

3Pの割合は、ベテランシューターのJJ・レディックは71.7%、ウェイ・エリントンですら81.4%でした。
基本的にシューターといえど、3P以外にもオフボールでのカットインや、ドライブを混ぜて選択肢を絞らせないことが必要です。

 

ただベルタンスにはそうしたオフェンススキルがなく、3Pさえなければどうとでも対処できる選手となってしまっています。
これはあくまでも2020-21シーズンの話で、昨シーズンは77.4%と比較的高いものの、今シーズンほど3Pが占めている割合は高くはありません。

 

②あくまでも控え選手
昨シーズンから平均出場時間が29.3分→25.7分と下がってはいますが、30分以上出ている試合は16試合ありました。
逆に20-29分の出場数は32試合で、それ以下の試合は9試合でした。

 

そこで出場時間ごとのスタッツを見てみます。


30分以上
12.8PPG,3P%36.3%,ORtg113,DRtg118
20-29分
11.8PPG,3P%41.6%,ORtg121,DRtg116
それ以下
6.5PPG,3P%38.8%,ORtg112,DRtg117

 

これで見てみると、30分以上出すのは効率的ではないことがわかります。
3P%が5%も違うとなると疲労の影響もあるのかもしれません。
まぁ見た目からそんなスタミナあるタイプには見えないしね。
またクロージングの時間帯でも何故か出ていることが多く、ラスとビールがメインでシュートを打つので、出ているだけでシュートを打たないことも多々ありました。

 

③ディフェンスはもはや皆無
SAS時代のディフェンスはどうだったか知りませんが、出場時間が20分前後と抑えられていたことからそういうことなんでしょう。
SASが出場したPOでは15分前後の出場時間だしね。

 

昨シーズンから「きみはディフェンスでなにができるんだい?」と問いかけたくなる場面が多く見受けられました。


とにかく
①スピードのミスマッチでガードに狙われる
②パワーのミスマッチでフォワード&センターに狙われる
③ヘルプポジションで反復横跳び
④リバウンド取れない&スクリーンアウトしない
etc


と数えればキリがないほどにディフェンスで穴となっています。
オフェンスに傾倒したスタイルはいいですが、それならディフェンスではそれなりのハッスルを見せてほしいものです。
スクリーンアウトなんて誰でもできるしね。やらないだけで。

 

上記のことから、ベルタンスはあくまで控え選手レベルであり、
そのスタイルから今の契約金は高すぎると思いました。

契約についてはもうしょうがないし、1巡目指名権をつけても16milがあと4年も続く選手をとってくれるチームは恐らく無いでしょう。
あったらぜひシェパードまで連絡してください。

 

なので今後のベルタンスの起用法は、以下の3つのポイントがあると思います。
①控えから出し、出場時間を30分以下かつクロージングでは出さない
②パスの上手いインサイドと組ませて、オフボールムーブでカッティングさせて3P以外のシュートも混ぜる
③ディフェンスではシュートアテンプトの少ない選手にマークさせ、安易にスイッチしない


この3つを徹底させるHCを来季はぜひ連れてきてほしいです。
ディフェンス重視のHCだと干される可能性も無きにしも非ず…。

 

来季はぜひ色んな面で成長していってほしいと思います。