いよいよスウィープ濃厚となったWAS vs PHIですが、
ホーム戦ということもあり、リアタイもできる状態だったのでスコブルの最期の姿を見ておこうと思いました。
Game4では、追いつめられたWASが何かアクションを起こすと思いましたが、
スタメンをレン→ガフォードに替えただけでした。
うーん、個人的にはレンのフィジカルが結構エンビートに効いていたんじゃないかと思っていたし、ガフォードは線が細いので横への対応がそこまで良くなく、堪え性がないのでフェイクに跳びやすいです。そうなるとファールトラブルの原因にもなるし、ハワード相手の方が効果的だったと見てて思ったので悪手なんじゃ…と思ってました。
PHIのスタメンはいつもと変わらず
シモンズ、カリー、グリーン、ハリス、エンビート
でした。
・前半
案の定エンビートにカモにされるガフォードで、わずか4分足らずのうちに2ファールしてしまいました。
そして交代で出てきたレンに至っては1分半で2ファールと…。
君たち何してんの…?さすがにスコブルに同情する状態に。
また暴走するラスとビールの両エースは、1Qでシュートを外しまくり、
ラスのFG:0/5
ビールのFG:2/6
と散々な結果になりましたが、ここでベルタンスとロペスの活躍があり、なんとか28-31と3点差で済みました。
1Q残り4分半あたりで、エンビートがレイアップをロペスにブロックされた際、腰を打ったようで、その後数分出た後は下がってしまいました。
ノーファールだったし、あれは事故みたいなものだったのでしょうがないですね。
ただこのエンビートの不在がのちのちPHI側にかなり影響しました。
今まで4試合やってきて、やはりスタメンでの差はありますが、2ndユニットの時間帯ではWASが1歩リードしている流れが多いですね。
というかイシュがPOになってから覚醒したのと、今日はベルタンスの3Pとロペスのフックショットが神懸っていました。
2Qはラスのアシスト祭りが開催され、2Qだけで8アシストと大盛況でした。
自身のFGは大不況で1/5と1Qに続いてやばかったのですが。
ただこの2Qは割とバランスアタックができていて、八村やロペスが積極的にシュートを打つ良いときのWASのオフェンスでした。
また、エンビートがいないのでラスがディフェンスリバウンドを取りやすい環境となり、2QでDREBが4回もあり、そこからトランジションバスケを仕掛けやすくなりました。
相手がヒルやマキシーといったガードにはフィジカル面で圧倒できるのが強みですね。
ただエンビートがいない&シモンズがほとんど出ていない+こちらはラス&ビール&八村がフル出場にも関わらず、60-61と1点ビハインドで前半を終えてしまったのが辛かったです。
ここはさすが第1シードと言わんばかりの層の厚さを見せつけられました。
・後半
開始早々にシモンズがファールをして4つ目となり、なかなかフィジカルにディフェンスしにくくなったのは良いのですが、逆にWASはベルタンスが足を痛めて交代しました。
今日はシュートの調子が良いだけに残念な結果ですが、ディフェンス的にはむしろ+な状況というのは皮肉ですね。
ただそれで代わりに出てくるのがイシュという選択がスコブルらしいです。
ハッチソンとかギルっていうフォワードの選択肢は無いのか??
と思ったらギルは八村の代わりにちょっとだけ出ました。
うーん、もっと使ってほしいんだけどなぁ。
エンビートの抜けたPHIは、スコットをセンターとするスモールで、ハリスくらいしか自分で仕掛けられる選手がおらず、なかなか閉塞感のあるオフェンスを展開していました。
こういうときにシモンズがアタックできると困るWASですが、ベルタンスというディフェンスの穴がなくなったので少し対応に困っている感じでしたね。
せっかくシューターで周りを固めたのに、シモンズがオフェンスを引っ張らないとあまり意味がない。
最大12点差まで広げることができましたが、ビールがまぁパスを出さない。
出さないから簡単にダブルチームに遭うし、無理やりスプリットで抜かそうとしてもTOVになるわ、タフショットを打つわで散々な3Qでした。
だいたいラスのマークマンがダブルチームに行きますが、フリーのラスはトップから動かないし、3Pは入らないので困ったちゃんです。
なんとか勝ちたいWASは、3Q終了時には92-80と12点差をつけることに。
けど12点差なんてWASにはあってないようなものなので、まだまだ油断はできません。
4Q始まってわずか2分半で12-1のランをくらい、3点差までつめられてしまいました。だから言ったじゃん。
マキシーとコルクマスにいいようにやられ、2人には4Qだけで17点も取られました。
うーん、見事にエース2人がディフェンスで足を引っ張っております。
残り3分辺りから「ハック・ア・シモンズ」を行使し、計4回ファールをシモンズにして、相手のオフェンスを止めました。
確かにシモンズはこのシリーズでフリースローが25%とすごい数字だったので、ここは名将と言っていいかもしれません。
ただ同点のシチュエーションからやるのはどうなんだって感じもあります。
見事に8本中4本だけの成功に止まり、作戦は見事に成功しました。
残り45秒で3点差の状態で、WASのオフェンスはビールがドライブをして切り込み、コーナーに待機していた八村にパスが渡り、フリーでの3Pを八村は見事に決めきりました。
ここで6点差となったので、PHIはファールゲームを仕掛けますが、ファールされたラスは2本ともフリースローを決めきり、結果122-114で勝利しました。
・総括
PHIは途中エンビートを欠きながらも、最後までWASに食らいついてきました。
ガフォードが12点、ロペスが16点とインサイドにやられ、ラスには6本のオフェンスリバウンドと15本のディフェンスリバウンドを取られたという事実から、PHIのエンビート不在の影響をかなり感じました。
ただそれでもヒルやマキシーやサイブル、コルクマスといった控え選手の活躍もあり、ベンチポイントが51点と、WASのベンチポイントの29点をはるかに凌ぎました。
こういった控え選手の奮起はすごいですね。
対するWASはスウィープは免れ、勝ちはしたものの、多くの課題は依然として残ったままです。
オフェンスではラスとビール一辺倒な単調なオフェンスしか構築できず、頼みの2人もFG%はそこまで高くはありません。
ラスは個人でのポストアップでは決めきれず、得意のミドルショットは落ち続け、結果的に3/19という驚異の15.8%を記録しました。
八村がミスマッチでポストで待ち構えてもパスは出さないし、なぜそこまでシュートにこだわるのかが不思議でしょうがなかったです。
ビールもダブルチーム来てるのにタフショットを選択する場面が多く見られ、この試合ではTOVを7回も記録しました。
ここはラスがフリーでトップに居続けるのが問題だったりするのですが、もう少しパスを捌く機会があってもいいのに…と思いました。
ただPOでの勝利はやはり良いものですね。
最終局面での八村の3Pのシーンでは会場が一体となって盛り上がっていて、その光景はなぜか特別のようなものに思えて、今後ずっと覚えているような気がします。
そのくらい良いシーンでした。
ベルタンスは4~6週間の怪我を負ってしまい、今後の試合には出ないみたいです。
ぶっちゃけディフェンスが重要になるPOでのベルタンス欠場は+の要素しか感じないので、次の試合どうなるか少し楽しみなのは秘密。