ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

WAS通信簿(シーズン前半) 【ガード編】

待ち望んだシーズンが、あっという間に半分も過ぎてしまいました。
期待半分、不安半分のWASは、今のところ22-21と勝ち越しています。
正直勝率5割を維持できるとは思っていなかったので、ある意味期待以上でもあります。

 

ここで、シーズン前半までの各選手の通信簿を書いてみようかなと思いました。
すごい上から目線だし、通信簿とは言ったけど、ただの所感だと思ってください。
シーズン終わったときに見返すと面白いかな~と思っただけなので…。

 

3試合以下しか出てないGoGo組と10日間契約組は書かないです。
印象に残ってるのもワナメイカーとモンローくらいだしね。

では行ってみましょう。

 

スペンサー・ディンウィディー


34試合出場
30.4分、13.9 PTS、4.6 REB、5.8 AST
FG%:40.2%(4.7/11.7)、3P%:32.6%(1.7/5.2)、FT%:80.5%(2.8/3.5)

 

ビールと八村とプレーしたいぜ!と嬉しいことを言ってくれた聖人で、BKN時代では6thマン的なポジションでチームを牽引していました。
ACLという大怪我からの復帰ということもあり、連戦の2試合目は欠場するといったチームの方針で、怪我の再発が起きないように慎重な対応をしていましたね。

 

ラスからのディンウィディーなので、正直その穴を埋められるのか?と思っていましたが、そんな心配を消し去るように活躍し始め、怪我なんて本当にしてたの!?レベルでした。
ただ、それもシーズン序盤だけで、徐々に借りてきた猫みたいに大人しくなってしまいます。
特にビールと一緒に出ているときは顕著で、なぜかボールを持たずにコーナー待機していることもしばしばありました。

 

ボール保持率を示すUSG%も、
10月:27.5%
11月:20.9%
12月:20.3%
と、どんどんと下がっていることを示しています。
もっとボールコントロールして、シューターを活かすオフェンスにしてほしいのに、KCPやクズマにハンドラーをやらせることがあるので、可愛い子には旅をさせよポジションなのかもしれません。
2人はしっかりTOVするから可愛くはないんだけどさ。

 

また、ビールいるときといないときのスタッツが全然違います。

ビールいるとき
28.5分、10.4 PTS、4.4 REB、4.8 AST
FG%:33.7%(3.4/9.8)、3P%:24.5%(1.2/4.3)、FT%:88.1%(2.3/2.7)

 

ビールいないとき
34.3分、23.6 PTS、5.0 REB、8.2 AST
FG%:48.4%(8.2/16.9)、3P%:38.8%(3.1/7.7)、FT%:78.8%(4.0/5.4)


ビールがいるときにも同じ結果を出せとは言いませんが、せめて平均15点以上は決めてほしいところです。

これからは八村とトマブラが復帰したので、二人を使ったP&Rを頻繁に使っていってほしいです。
今まではクズマとかガフォードで、なかなかダイブからフィニッシュまで持っていくことは難しかったように見えたしね。

連戦でも出るようになったようなので、怪我だけは気を付けて…。

 

ラウル・ネト


37試合出場
20.4分、7.7 PTS、2.1 REB、2.6 AST
FG%:44.3%(3.1/6.9)、3P%:23.1%(0.4/1.8)、FT%:75.9%(1.2/1.6)

 

昨シーズンにFAでWASに来て、今シーズンも2milという安価で再契約してくれたWAS三大神の1人です。
なおそのうちの1人はCHAに行ってしまいました。(イシュ神)


良い意味で空気の読めないドライブからのレイアップやフローターには何度も助けられ、2ndユニットの大事な得点源でもありました。

 

今シーズンはアブディヤとハレルと同時に出ることで、強力な2ndユニットとなり、スターティングメンバーが出した点差の尻拭いをするなんてことは珍しくありませんでした。
ハレルのハンドオフからドライブを仕掛けることで、オフェンスに流動性が出たりと、停滞したWASオフェンスに変化を加える起用は良かったと思います。

 

ただそれもシーズン序盤だけの話になってきて、最近のネトはパスを出さず、いたずらにドライブを繰り返してタフショットを選択したりして、チームのオフェンスリズムを崩してしまう原因の1つになったように感じます。
元からそこまでパスを出す選手ではないのですが、コントロールするディンウィディーやビールがいないとさらにやべえってやつですね。

 

また、昨シーズンは39.0%あった3P%も大幅に低下し、今シーズンは23.1%にまで下がってしまいました。
特に1月入ってからは9.1%とかいうグロスタッツで、打てばTOVレベルの確率です。
良いボールムーブから最後にネトにボールが渡ると「みんな!ハリーバックだ!」と思ってしまいます。

 

ディフェンス面でも穴になることがあり、中でもフロッピングをすることが多いです。
スクリーンへの対処で「うわぁあ」と倒れることでファールを貰おうとしていますが、それがコールされないこともあって、単にハンドラーとスクリーナーがフリーになるといった最悪のケースをネトはよく引き起こします。
小さい選手がディフェンス面で穴にならないよう頑張るのは難しいとは言え、フロッピングではなく、ハンドチェックなどで貢献してほしいですね。

 

アーロン・ホリデー


34試合出場
16.6分、6.4 PTS、1.7 REB、1.9 AST
FG%:47.5%(2.6/5.4)、3P%:38.2%(0.6/1.6)、FT%:80.8%(0.6/0.8)

 

5角トレードだなんて壮大なトレード劇に巻き込まれた可哀そうなホリデー一家の末っ子。
今シーズンは基本的に控えからの出場で、ディンウィディーが欠場時にスタートPGとして起用されることがありました。

 

アンダーサイズながらフィジカルで押し負けないディフェンスと、どんな状況でもハッスルを続けるメンタル面は個人的にかなり好きで、すぐ弱気になるWASのカルチャーを変えてくれそうだと期待しました。

 

ただ、ここ10試合くらいから突如としてプレータイムがなくなり、基本的にガベージタイムだけでの起用となってしまいました。
これには多くのWASクラが疑問に思ったでしょうが、そんなホリデーはガベージタイムでもハッスルを続け、2桁得点差あったのが1桁にまで縮めただなんてシーンを何回か見たでしょう。

 

どんな状況でも自分のベストを尽くすホリデーの姿勢は、ギルと同じようにプロフェッショナルさをチームだけでなくファンにも十分に感じさせるもので、自然と応援したくなるようなのがホリデーの魅力だと思います。


最近プレータイムがなかったのは、4milというトレードのアセットに組み込みやすいサラリーなので、もしかしたらトレードの話が出ているからかもしれません。
仮に放出だなんてことになったら残念ではありますが、今後も別のチームで出ていたら見たいくらいには応援しています。

 

ブラッドリー・ビール


34試合出場
36.0分、24.0 PTS、4.7 REB、6.4 AST
FG%:45.5%(9.1/20.0)、3P%:29.8%(1.6/5.5)、FT%:84.0%(4.2/5.0)

 

言わずと知れたWASのエースです。
今シーズンからボールのメーカーが変わり、シュートタッチに苦しんでいますが、最近になってやっと徐々に適応できてきました。
今でこそ3P%が3割を切る低確率ですが、1月に入ってからは35.5%と悪い数字ではありません。
ただ、3P以外のシュートが逆に入らなくなってきて、そう上手くいくもんじゃないのかーとヤキモキしています。

 

昨シーズンまではスコアリングマシンと化していたビールですが、相次ぐ離脱者の影響もあって、おそらくキャリアでもあまりない本格的にPGとして起用されることがありました。
まぁやることはほとんど変わりないのが現状でしたが、ビールをPGにすることで、KCPが正ポジションのSGになれたし、センター以外をシューターで固めることができたので、スペーシングが良くなりました。

 

その結果、ビールは単に攻めるだけでなく、周りを使ったオフェンスができるようになり、CHI戦ではキャリアハイの17アシストを記録しました。
今シーズンの平均でも6.4とキャリアハイを更新しており、アシスト能力の開花も見えてきたのではないかと思わせる成長っぷりです。

 

ただ、ビールの良くないところは終盤でのTOV癖や、試合中のリーダーシップに欠けることです。
オフコートでは人柄がよく、頼れる兄貴分としてチームの中心にいるビールですが、試合中に流れが悪くなったり、ミスが重なるとすぐ不貞腐れたような表情や態度になってしまいます。
こういった面を危惧して、オフシーズンにはベテランが不在なことが影響してくるのではと思っていましたが、見事に当たってしまいました。


昨シーズンまではウォールやラスといったリーダーがいて、テンプルやマヒンミ(ネタじゃないよ)、イシュやロペスといったベテランの存在があったので、そこまで目立つこともありませんでした。
今シーズンはそういうプレー中の精神面でもリーダーシップを発揮できるようになってほしいですね。

 

終盤のTOVはアイソからのドリブルミスが多く、アイソでドリブルつきながら相手に近づくたびに、心の中で「やめろ…やめてくれ…!」と叫んでます。
トップのポジションからTOVされると簡単に速攻されるから怖いんだよね。

 

まぁそんなこんなで良くなったところと悪くなったところが出てきたビールは、今シーズン中に契約延長をしてくれるのか問題が付きまとってくるし、トレード希望出すのかどうかも不透明な感じなので、TDL付近になるにつれて胃がキリキリしそうです。

 

KCP


40試合出場
29.8分、11.6 PTS、3.7 REB、1.8 AST
FG%:41.5%(4.1/10.0)、3P%:38.4%(2.1/5.5)、FT%:87.3%(1.2/1.4)

 

今シーズンから大型トレードでWASにやってきたビールの友達のKCPは、個人的にめちゃくちゃ欲しかった3&Dなので嬉しかったです。
堅実な3Pとディフェンスは確実にビールの負担を軽減できる存在だし、優勝経験のあるベテランということもあって、若手の多いWASにとっては良い影響を与えてくれるだろうと期待していたからです。

 

と、そんな風に思っていた時期が私にもありました。
いや、堅実な3&Dとか頼れるベテランというところには文句はありませんよ?
ただ、LALで嵌められた枷を取り払ったかのように、WASで自由にドリブルする姿を見ていると、散歩中にリードを外した犬が思い浮かんできます。

 

アンセルドは何を考えたのか、ディンウィディーやビールを差し置いて、KCPにハンドラーをやらせるオフェンスを組み立てたりすることがあります。
当然そこまでドリブルのスキルの無いKCPなので、華麗に抜き去ることはできず、フェイクを入れたりヘジテーションするのですが、それが踊っているように見え、個人的にそれを「ダンシングKCP」と呼んでいます。
いかんせん、ドリブルからのフリースローライン付近でのプルアップミドルが入るので、一概に止めろとまでは言えないのが悔しいのですが、せめて今後はその回数は減らしてもらえないかな~と思っている次第です。

 

あとシーズン当初から3ガードでの起用なので、相手フォワードが強いチーム相手へのディフェンス強度に問題があります。
ディンウィディーやビールがディフェンス上手いなら話は別なんだけど、そうじゃないからね。
なのでKCPのディフェンス力を最大限活かすなら、やっぱりSGポジションでの起用が一番良いと思います。

 

今後も頼れるベテラン3&Dとして頑張ってほしいですね。