ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

最近のWASあれこれ

TDL後の試合が着々と終わっていき、現在4勝4敗と勝率5割をキープしています。
SASからバイアウトされたサトランスキーを獲得し、これでロスターが固まったところで残りのシーズンを戦っていくことになりました。

 

TDL直後はロスターの整理ができて、いよいよ若手の育成か!?と思いきや、謎にベテランを起用していくアンセルドだったので、その思惑はいかに…?とWASクラを混乱させて苦しめています。
こういった状況に憤慨するファンも多くいるようで、日本語公式アカウントにまで暴言をする人もチラホラと見かけるようになってしまいました。悲しいですね。

 

個人的にも、アンセルドのHCとしての力量が不足しているのでは?と思っていて、采配に疑問に思っている点がいくつかあります。

 

①変わらないスターティングメンバー
これまでトマブラとガフォードという変化以外は、
ネト、KCP、キスパート、クズマ
というスターティングメンバーの4人は変わらずに起用し続けていて、それがあまり機能していないことが原因で荒れています。

 

いつもネタのように3ガードだ!と言っていましたが、中には気づいた人もいて、
実際には
1ガード、3ウィング、1センター
というラインナップです。

 

前まではキスパートじゃなくてビールだったから3ガードなのは間違いじゃないんだけどね。
このラインナップ自体は現代NBAでは主流のラインナップですが、問題なのは当てはめる選手で、特にガードとウィングが大きな問題となっています。

 

ガード枠のネトは、元々はコンボガードとして、ベンチからの起爆剤という役割でした。
ディンウィディーやビールというハンドラーと一緒に出ることで、普段はボールを触らずに動き回り、ハンドオフからのドライブやカウンタードライブでのスコアリングが活きる選手です。
それなのに単独ガードかつメインハンドラーとして起用されていて、慣れないP&Rで苦戦し、いたずらにドライブからタフショットorTOVをする厄介者PGとしてファンから認識されてしまうようになりました。

 

ウィング枠の1人であるKCPは個人では素晴らしい3&Dですが、今の起用法だと、拙いハンドリングでビールのようなエースムーブをすることが求められているようで、ドライブからのプルアップジャンパーが以前より増えたような気がします。
本来はコーナー待機で、トランジションで前を走るタイプの選手なのに、ハーフコートオフェンスでダムダムさせるのはナンセンスとしか言いようがありません。

 

キスパートとクズマに関しては、問題となっているような動きはしていないので、特に言うことはないのですが、どちらも使われるタイプの選手なので、今のスターティングメンバーとはやりにくそうな印象があります。

 

せっかくTDLトランジションバスケにも強く、ハンドラーとしてイシュを獲得したのになぜスタートで使わないのか疑問だし、ある程度ゲームメイクができてパスの中継役にもなれるアブディヤも使わないのはよくわかりません。

 

個人的には
イシュ、KCP、キスパート、クズマ、ガフォード

ネト、KCP、アブディヤ、クズマ、ガフォード
というスターティングメンバーにしてほしいなと思っていますが、なかなかそうもいかないようです。


ただ、八村ファンの中には、キスパートじゃなくて八村をスタメン起用しろ!という意見があるようで、これに関しては賛同できない部分が多いので、後ほど書いていきます。

 

②状況に合わせない起用法
NBAはありとあらゆる特徴のチームがあって、2つのパターンに大きく分かれます。
・自分たちの強みを押し付ける
・相手の弱点をつく
こういったラインナップの起用法があって、個人的な印象だと前者はMILやPHXなどが挙げられ、後者だとMIAやMEMなどが挙げられます。


ただ、アンセルドは「別に大して強くないのに押し付ける」タイプの起用法で、相手のラインナップや状況に応じたものではないことが多く見受けられ、それが不満に思われる主な原因になっていると思います。

 

毎回スターティングメンバーで点差をつけられ、それを2ndユニットが帳消しにするという流れが定番化され、接戦での4Qではしっかりスターティングメンバーに戻していくので、それが原因で負けることもよくあります。
特にオフェンスでもディフェンスでも強みが無いスターティングメンバーに何を期待しているのかわかりませんが、せっかくなら色んな組み合わせを試しませんか?と誰か言ってあげてください。

 

③使われない若手
今のところ、トッド、キャリーという正ロスターの2人と2wayのウィンストンとアヤイはほとんど使われていません。
勝ちに行く路線だとしても、ウィンストンは今のWASには足りなかったコントロール系PGだし、ポルジンギスがいなくて足りないセンター枠にはキャリーがいたのにまったく使われませんでした。

 

ウィンストンはBKN戦で10分の出場が最多出場時間でしたが、上手く周りを活かし、ネトにはできなかったセンターの使い方ができていたように感じました。
アウトサイドも安定していて、控えから10分程度出すなら全然問題ない立ち回りであったのにもったいないなと思ってしまいます。
サトランスキーを獲得したことで、もはや出る余地がなくなってしまいました。

 

キャリーに関しては未知数なので何とも言えませんが、八村をセンターとしたスモールラインナップは、相手チームのラインナップによっては無謀とも言えるので、そういったときにキャリーを試すのは駄目なのか?と思います。
先日のCLE戦で、明らかにサイズ負けしてオフェンスリバウンドを取られまくっていたのに八村センターのラインナップを強行していたのは愚策としか言えません。


ガフォードはファール癖あるし、トマブラは攻守にわたって精彩を欠いている状態なので、ポルジンギスが復帰するまではキャリーを試してみるのは駄目なのでしょうか?
確かにキャリーは206cmとアンダーサイズではありますが、122kgと重量級なので泥臭いプレーをしてくれそうなので試してほしいです。

 

なぜ八村はスタートじゃないのか
これに関しては八村に思い入れがありすぎて客観的に見られない人が多いのかなと思ってしまいます。
昨シーズンまでスタメンPF起用で活躍していた八村ですが、今シーズンは控えからの出場になっていて、まだスターティングメンバーでの起用はありません。
それは何故なのかを一言で言うと、ボーっとしてるからです。

 

オフェンスでは基本的にピックに行くか、45°かコーナーで3Pを狙う役割が多いです。
トランジションでの速攻が減っただけで、ミドルジャンパーの試投比率は以前までとあまり変わらないので、役割が減らされたという印象はありません。


が、チームでの連動性を重視しているアンセルドのオフェンスでは、常にスペーシングを意識した動きをしなければならず、八村はそれができていません。逆にキスパートとアブディヤはその動きができています。
具体的に言うと、八村は味方がドライブしていても細かいポジションチェンジをせずにボールウォッチャー化して突っ立っていたり、不用意にボールマンに近づいてマークマンを引き寄せたりしてスペースを殺すことがよくありました。

 

ディフェンスでもコミュニケーションミスがあってオーバーヘルプしたり、マークマンのオフボールムーブを見逃してイージーショットを許す場面もチラホラ見かけます。
マンディフェンスは確かに上手いほうかもしれませんが、フィジカルで押し込んでくる相手に強いだけでスピードやテクニックに秀でた選手にはまだ弱いので、発展途上の状態です。
そうなってくると、クロージングでの起用は難しく、ポイント起用ならまぁって感じかなと思います。

 

結局スクリーンも上手くならず、周りと連動できずにエースムーブしかできない八村だと、控えからやらせたほうが上手くいくことがあるので、現状スタメンでの起用は難しいのかなと思います。
特にパスが上手くないネトがスタメンな限りはスタメン起用したところで感はあるでしょう。

 

こういった点で、アンセルドはまだそこまで八村を信用していないのでは?と思います。
3Pについては信頼されているので、あとはディフェンスさえ良くなればスタメンに戻れそうな兆しはありますね。

 

次にシェパードはこう思ってそうだなーと思うことを書きます。

 

実は再建?
今シーズンオフにプレイヤーオプションとなるビールには常にトレードと再契約の話が付きまとっています。
今シーズン開幕前にシェパードが提示した契約延長の話を断ったビールですが、一応WASでキャリアを終えたいという願望はあるようで、ただそれがPO進出できないレベルだと違うチームに行こうかなという意志の表れでもあったように感じました。
ただ現時点で優勝どころか、POにさえ行けない順位とチームレベルなので、ビールは今の状況を見て再契約に踏み切らない可能性が高そうです。

 

オーナーは勝ちに行くというスタンスだし、ビールとそれを実行したいだなんて思っているようですが、シェパード自体はなんだかビールと再契約したいとは思って無さそうな感じで、「本当にビールと心中しようと思ってる?」と思ってしまいます。
シェパードにはそもそも疑問に思っていることがあって、それは今シーズン前にスコブルを解雇したまではいいですが、ビールと契約延長できるかどうか重要な時期にHC経験のない人を起用したのは何故なのか?ということです。

 

アンセルドとは4年契約をし、現時点ではとても良いHCとは言えない内容と成績を残しています。
ただ、今シーズンに新しくHCになり、かつそれまでHC経験のない人で上手くいっているチームはBOSしかいません。
そんなBOSも、前HCのスティーブンスがGMになったことから、ウドカを影でサポートしていると思えば、HC経験のない人が指揮していくのは想像以上に厳しいのだと思います。

 

そこで次に問題になってくるのは、WAS以外のチームは全部Win-nowではないチームということです。
NOP→ウィリー・グリーンHC(元PHXのAC)
ORL→ジャマール・モーズリーHC(元DALのAC)
POR→チャウンシー・ビラップスHC(元LACのAC)

 

NOPはTDLに大きく動いてCJ・マッカラムなどを獲得しましたが、ザイオンはまだ復帰しておらず、現有戦力で行けるとこまで行こうという意味ではWin-nowではない気がします。
それでもPI圏内にはいるから多少はWin-nowなのかな…?

 

ORLは若手が多く、ガード過多な現状からこれから選別を行っていくだろうし、なんならアイザックがまだ復帰していません。
なのでまだまだ勝ちに行ける状態とはならず、来季以降に焦点を当てているでしょう。
個人的にはフルツが復帰したので、今後が楽しみではあります。

 

PORに限っては当初は再建ではなかったと思いますが、バックコートコンビのマッカラムの放出や、ベテランロールプレイヤーのコビントンなどの放出を見れば、サラリーを空けて指名権を集め、再建に走ったと考えてもおかしくはないのかなと。
フロントは新HCが上手くいけば儲けもので、最初から再建を狙っていたのではと思っています。
まぁリラードを放出しなかったので、今季オフにどうなるかがWAS同様に重要です。

 

シェパードも同じように、アンセルドで初年度に上手くいけば儲けものと考えていただけで、最初からビールとは契約延長は考えておらず、若手を中心に再建しようとしていたのではと思いました。
再建といってもやり方は色々とありますが、指名権にこだわった再建ではなく、若手コアを成熟させながら、しかるべきタイミングでエースプレイヤーをトレードで獲得するといったやり方をしたいのかなぁと予想しています。

 

確かに、現状ビールを1stオプションとしてチーム作りをして優勝する方法はかなり厳しいし、かといってビールにMAX出して更に1stオプションを担える選手をトレードで獲得するのもかなり厳しい状況です。


ポルジンギス+若手(アブディヤor八村)+クズマor1巡目
というパッケージで再建したいチームのエースプレイヤーを獲得はできなくはないでしょうが、そこまでされるとちょっとWASクラのメンタルがきちぃので勘弁して下せえ。

 

そうなってくると、ビールをサイン&トレードとかで放出するのかな?とか思いますが、今のビールを欲してくれるチームは果たしてあるのやら…。
単にプレイヤーオプション破棄からのFAってのは一番WASが損をする形なので、仮に放出するならどうにかして少しでもプラスになる交渉をしてほしいですね。

 

個人的な思い
ぶっちゃけたことを言うと、別に優勝至上主義者じゃないので、未来とか何もかも犠牲にして優勝してほしいとかは一切思ってません。


ビール自体には優勝して、No1 SGとして評価されてほしいという希望はありますが、それが達成されるのならWASじゃなくてもいいといった感じです。
けど一番はビールがずっとWASでいてくれることなんですよね…。


なので仮にビールが退団したらしばらく抜け殻のようにはなりますが、それからはアブディヤの成長を見守るだけだし、新しくドラフトで入ってくる選手を応援する形に落ち着くでしょう。
なんならビールを迎え入れてくれたチームも応援します。

 

ただ何の方針も傍から見て見出せないのが一番ストレスを感じてしまいます。
PO進出を目指す!ならフロントがきちんと采配を考えるべきだし、
ドラフト良い順位ほしい!ならウィンストンとかキャリー含めた若手にプレータイムあげるべきだし、
若手コアの成長をば!なら今季オフ組のネトやトマブラを干すべきでしょう。
なんだか全部どっちつかずの状況に自ら突っ込んでいる印象しかないので、その辺をきちんと整理してほしいです。

 

クズマがエース兼リーダーになりつつある現状をビールがどう見ているのかわかりませんが、ウォールの時みたいに球団と遺恨が残る結果にならないでほしい…。