ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

WASが指名する選手は?

先日、NBA2022年ドラフトの指名順位を決めるロッタリーが開催されました。
今シーズンのワースト5位までがHOU,ORL,DET,OKC,INDの順でしたが、終盤までもつれこんだタンク合戦がすごかったですね。
途中までWASもなんとか指名順位を上げようと頑張っていましたが、さすがにそこまで負けられるロスターではなかったので、諦めて若手育成へ切り替えたのはなんだかんだ良かったと思います。

 

そのロッタリーの結果、WASは最も指名順位の確率が高かった10位になりました。
くじを引いたのがアンセルドだったので、これでTop4なんて引いたら靴を舐めますくらいの腰の低さを見せるつもりでしたが、その必要はなかったようです。

 

さて、そうなると誰を指名したら良いのか?なんて議論がドラフトまで続くわけですが、個人的にも予想しつつドラフトまで楽しみたいと思います。

 

必要なポジション

ぶっちゃけこの順位だと、残っている中で一番良い選手を獲るのがベストだと思いますが、一応今のWASに足りないor補強したいポジションを考えて指名する選手を見てみましょう。

 

今年のドラフト候補たちはウィングの選手が豊富なようです。
優勝するにはウィングが一番重要だなんて説もあるくらいなので、この中から今後優勝チームのエースプレイヤーが誕生するかもしれません。
ただ残念なことに、今のWASはウィングが渋滞しています。
キスパート、アブディヤ、八村という今までシェパードが指名してきた選手に加え、KCPやクズマもいますからね。

 

そうなるとWASの層が薄いガードかインサイドになってくるのですが、今年はガードの候補が少ないです。
Top4候補のJaden Iveyなんて残っているわけないし、TyTy WashingtonはPGというよりはコンボガードなので、今のWASには合わない可能性があります。
そこから下になってくるとトレードダウンしてもいいくらいに予想順位の低い選手たちしか残らなくなってくるので、それなら違うポジションでポテンシャルがあるor即戦力になりそうな選手を10位で指名したほうがいいです。

 

その結果、足りないand補強したいポジションであるインサイドを指名するという考えが出てきます。
オールスターレベルのポルジンギスはスぺ体質だし、ファール癖があってフィジカルに難のあるガフォードしかいないWASのインサイド陣にぴったりです。
エンビードやアデバヨといったイーストのガチムチインサイドに対抗できるポテンシャルのありそうな新人を指名したいところですね。

 

指名候補
指名したいポジションが出てきたところで、10位前後で指名できそうな候補を挙げていっていきましょう。

 

・Jalen Duren
・Mark Williams

 

・Jaylin Williams
・Walker Kessler
・Orlando Robinson

 

あれ、思ったより少ない…。
2つのブロックを分けたのは、上が10位前後になりそうな選手で、下が1巡目下位の20位以降になりそうな選手です。
20位より下だとトレードダウンする必要がありますが、その選手のためにトレードダウンするよりベテランのセンターを安価で獲得した方がいいので、トレードダウンの可能性は低いかもしれません。
まぁ2巡目からMVPになったヨキッチというスーパー例外サンプルがあるので、ワークアウトなどで見極めてほしいですね。

 

とりあえず上のブロックにいる2人の選手について見てみましょう。
ハイライトだけ見た印象を書いていきます。

 

Jalen Duren
メンフィス大の1年生で、身長が211cm、体重が113kgのビッグマンです。
カレッジでのスタッツは以下となっています。

 

12.0点 8.1リバウンド 1.3アシスト 0.8スティール 2.1ブロック
FG%…59.7%(4.9/8.1) 3P%…0.00%(0/0) FT%…62.5%(2.2/3.6)
2.2TOV 2.7ファール

 

NCAAトーナメントでは2回戦で当たったゴンザガ大学にチームは4点差と僅差で負けたようですが、Duren自体はボコボコにされたようです。

 

vs ゴンザガ大学
19分 7点 7リバウンド 2アシスト
FG%…27.3%(3/11) FT%…50.0%(1/2)
4ファール

 

オフェンスではローポストからゴリゴリ削るタイプみたいで、クラシック型のセンターの印象を受けました。
ミドルレンジからのオプションには欠けているし、アウトサイドも一切ないので、ゴール下のみしか仕事ができないタイプのようです。
まぁ1年生だし、その辺のスキルはこれからまだまだ伸びると思うし、ガフォードなんてずっとそんな感じだからあんま気にすることもないのかなと思います。

 

ただ気になったのはディフェンスでのファールの多さですね。
試合時間に対してのファール数が多いような気がしていて、もしかしてガフォードと同じタイプなのか…?と少し不安に思うスタッツです。
ブロック自体はすごい能力がありますが、ガフォードと同じく駆け引きに弱いタイプなのかもしれません。

 

頑張ればウイングくらいまではディフェンスで対応できそうなアジリティは備わっていそうなので、もし指名できたらポルジンギスと同時起用でも面白そうです。
このツインタワーでのリムプロテクトは夢が広がりますね…。

 

また、オフェンスリバウンドへの嗅覚があるようで、シーズンスタッツの8.1リバウンド中の3.0はオフェンスリバウンドです。
ハレルがいなくなってからオフェンスリバウンドに弱くなり、セカンドチャンス意識が薄くなったWASにはぴったりな存在でしょう。
なんせ外してくれる先輩方がたくさんいるしね!(吐血)

 

18歳というぴちぴちのDurenの順位予想は16位(サイトによる)前後なので、10位のWASでも十分狙える可能性があります。
PORがヌルキッチの控えセンターとして、SASがパートルの控えセンターとして指名することも考えられますが、そうなったら次のMark Williamsを狙いましょう。

 

Mark Williams
デューク大の2年生で、身長が213cm、体重が110kgのビッグマンです。
カレッジでのスタッツは以下となっています。

 

11.2点 7.4リバウンド 0.9アシスト 0.5スティール 2.8ブロック
FG%…72.1%(4.9/6.8) 3P%…0.00%(0/0) FT%…72.7%(1.4/2.0)
0.9TOV 2.1ファール

 

WASに欲しかった7フッターのセンターです。
ポルジンギス?あれはいきすぎ。もうちょい縦横に縮小してくれたらいいのに。

先述したDurenとは異なり、自分ではゴリゴリ行けないタイプです。
USG%が18.6%なので、オフェンスでボールを持つ時間は短めでした。

 

個人的な印象ではBOSのRobert WilliamsやNYKのMitchell Robinsonと同じタイプなんじゃないかなーと勝手に思ってます。
まぁWASにはボール持ちたがりが多いからそれくらいでいいんじゃん?って思ったりもするので、P&Rでのキャッチングさえしてくれればいいです。
なおそのキャッチングが微妙な模様。

 

Durenと同じくオフェンスリバウンドに優れていて、シーズンスタッツの7.4リバウンド中、2.6はオフェンスリバウンドです。
強度の高くなるNCAAトーナメントでも同じようなスタッツを残しているので、期待値は高い気がします。

現時点での指名予想は13位だそうですが、各チームのワークアウトなどでまた評価が変わってきそうな気もします。

 

実は

シェパードがGMに就任して以降、ウィングしか指名していません。


2019年9位…八村
2020年9位…アブディヤ
2021年15位…キスパート

 

毎回チームに不足していたポジションの補強かと言われたら違いますが、どの選手もそのときに残っていた選手の中ではベストに近い人選だったのではと思います。
また、今シーズンウィングを多く起用したラインナップが多く、もしかしてシェパードは4ウィング1ビッグのラインナップを狙っているのではないかと思うようになりました。

 

アブディヤ、キスパート、?、八村、ガフォード


といったような構成に、若手コアだけで作りたい欲があるのかもしれません。
そんな妄想を基にすると、今年のドラフトで獲得するのはまたしてもウィングの可能性も十分にありそうで、以下の4人辺りを狙っていそうです。

 

AJ Griffin

198cm, 100kg
10.4pts 3.9reb 1.0ast
54.7%fg 44.7%3p 79.2%ft
0.5stl 0.6blk

 

シーズン通しての3P%は良いのですが、試合ごとに波があってなかなか難しそうです。
比較選手にはコビントンが挙げられていますが、個人的になんとなくレディッシュ的な要素を感じます。
フィジカルコンタクトに負けないフィニッシュ力がありつつも、これといった武器が無さそうなのが難点です。

 

Johnny Davis

196cm, 96kg
19.7pts 8.2reb 2.1ast
46.6%fg 30.6%3p 79.1%ft
1.2stl 0.7blk

 

3Pに難のあるSGです。
ただSGにしてはリバウンド力があり、かつフリースロー数も多く、1試合に6.9本も打っているのでパッション系なのかなと思います。
プレーを見た感じだと、シュートセレクションがブッカーと似ていて、ミドルレンジからでも積極的にシュートを狙ってくるのはいいですね。
個人的には4人の中で一番推しています。

 

Ochai Agbaji

196cm, 95kg
18.8pts 5.1reb 1.6ast
47.5%fg 40.7%3p 74.3%ft
0.9stl 0.6blk

 

4年生のオールドルーキーとしてエントリーしたアバジは、INDのドュアルテ的な完成度の高い選手です。
天井は低そうですが、すでに控えから活躍できそうな動きができており、オフボールムーブも良いため、Win-nowでWASが行くなら指名する可能性は十分あります。
大学でチャンピオンになったメンタリティーもよさげですね。

 

Tari Eason

203cm, 97kg
16.9pts 6.6reb 1.0ast
56.4%fg 35.9%3p 80.3%ft
1.9stl 1.1blk

 

ディフェンス能力が一番買われているようで、スタッツもスティールとブロックで1.0以上記録しているのでオールラウンドなディフェンダーです。
マーカスモリスやハリソンバーンズが比較選手として挙げられていて、優秀な3&Dになれるポテンシャルを持っています。
控えからの出場がメインだったのに、このスタッツを記録できるのはすごそうですね。

 

この中で個人ワークアウトではJohnny Davisと最初にワークアウトを行ったそうです。
その次にはTari Easonとしていたので、やはりディフェンスを重視していそうな感じがします。
まぁ実際シェパードが何を考えているかわかりませんが、どの選手が来ても楽しみなので、いろんな候補生を見ていくのも楽しいですね!

 

ぶっちゃけ

今のWASに足りないポジションはセンターなのは確かですが、ここ何年かのドラフトで、Top5以内には入らないけどロッタリー圏内のビッグマンにはそこはかとなく地雷臭を感じてます。

 

ここ5年だけでも
2021年:なし
2020年:オコング、メガネくん
2019年:ヘイズ
2018年:バンバ、WCJ
2017年:アイザック、マルカネン、コリンズ、アデバヨ

と指名した順位に見合ってないビッグマンが多い気がします。
現時点ですごいのはアデバヨくらいだよね。

 

まだ若手じゃん!という指摘もあるでしょうが、この中でわんちゃんオールスターという希望が持てそうなのはWCJと怪我から復帰したアイザックくらいじゃないでしょうか?
良い控え選手という枠組みではオコング、マルカネン、バンバがいますが、その指名順位ならもうちょい頑張ってくれよ…と言いたいレベルなのは確かです。

 

そういった意味で、10位でビッグマンを指名するのはなかなか難しく、下手にビッグマンに絞ると痛い目に遭いそうなので、大人しく10位でのベストプレイヤーを選ぶべきなんじゃないかなと思ってきました。

 

まとめ

1巡目でもしWASがインサイドを指名するのであれば、それはJan Veselý以来となります…。
指名時に当時の彼女とキスをするだなんてシーンを世界に見せつけたJan VeselýはすぐWASから離れて故郷に戻ってしまいました。
あのときのトラウマをぜひ払拭していただきたい。