ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

WAS通信簿(2022-23編)

期待とともに始まったシーズンが終わってしまいました。
最後の方はボトム5争奪戦である意味面白かった戦いではありましたが、現在盛り上がっているPOを見ていると、やっぱりPOで戦うWASが見たかったというのはあります。
来シーズンどうなるか、そこについてはまた別途書きたいなと思っていますが、今回は今シーズンの各選手の振り返りをしたいと思います。

 

今シーズンWASにいた選手は以下です。
★は途中でいなくなった選手

 

・ガード
Monte Morris
Bradley Beal
Delon Wright
★Will Barton→TORへ
Jordan Goodwin
Johnny Davis
Kendrick Nunn
★Devon Dotson→解雇
★Jamaree Bouyee→解雇
Quenton Jackson

 

・ウィング
Kyle Kuzma
Corey Kispert
Deni Avdija
★Rui Hachimura→LALへ
Anthony Gill
Xavier Cooks
Isaiah Todd
★Jordan Schakel→解雇

 

・センター
Kristaps Porzingis
Daniel Gafford
Taj Gibson
Jay Huff
★Vernon Carey Jr.→解雇

 

トレードされた八村や、シーズン中にウェイブされた選手は除外して振り返って行こうと思います。

 

・Monte Morris:85点
通称ももちゃん。
今シーズンからWASの正PGとしてプレーしてきましたが、あまりどういった効果があるのか普通に試合を観ているとわかりづらい選手だったように感じます。
今までウォールとかラスみたいなインパクトのあるガードしかいなかった影響もあって、堅実にゲームメイクをこなすモリスは地味な印象でした。
ディンウィディー?ま、まぁアンチWASの人はちょっとね…。

 

ただ、モリスがコートに居る居ないの影響は凄まじく、モリスが欠場したときにライトがスタートPGで出た試合で痛感しました。
ビールとポルジンギスが中心ではあるものの、モリスは見事にWASのオフェンスの中核でしたね。
来シーズンもよろしくお願いします。

 

本当はモリスがアンダーサイズなので、ディフェンスで狙われることがあって苦しい場面も少なからずあったので、控えPGにしたいという気持ちは秘めています。

 

・Bradley Beal:75点
今シーズンに得点こそそこまで突出しなかったものの、得点効率こそはリーグでも上位に位置したビールでした。
年々ドライブからのフィニッシュ力も上がってきており、なかなか止められない選手になってきましたが、いかんせん欠場数が多すぎました。
今シーズンはたった50試合しか出場できずに終わってしまい、ほぼ半分近く休んだことは高額契約したエースとして責められるべきことです。

 

またチームリーダーとしてもほとんど成長を見せず、勝ってる試合では調子に乗り、負けてる試合では不貞腐れるという精神的な未熟さが出てしまっていたことも、個人的にはガッカリしました。
「負けた試合はすべてぼくの責任」とまで言ったインタビューは何だったのか小一時間問い詰めたい

 

ただそれでもトレードキッカー付きのMAX契約を結んでしまった以上、ビールの希望無しにはトレードもできないので、来シーズンは健康と精神的向上を頑張ってほしいですね。

 

・Delon Wright:90点
WASに顕現した新たな神であるライト神。
腕がボールを刈り取る形をした斬魄刀でもあります。

 

FAでクズマのお友達枠で来た珍しい選手です。

タンクしていた最後の数試合を除き、ライトが今シーズンに欠場した29試合では9勝20敗だったそうで、驚きの影響力を持っていることがわかりました。
まぁ他にも欠場してた選手いたじゃんって指摘はぐーぱんで叩きのめします。

 

ライトの持ち味であるディフェンスがよく活きたシーズンで、なにかとディフェンスで穴のできるWASディフェンスを1人で埋めようと努力していました。
ティールも平均1.8回と多く、ライトが3スティール以上した試合は18試合で12勝6敗です。

 

来シーズンも居てくれるので、今シーズンのようなプレーを続けてほしいですね。

 

・Jordan Goodwin:95点
通称良勝。

10日間契約→2way契約→複数年契約
とサクセスストーリーを遂げ、WAS公式の挙げた良勝の動画は思わず泣いてしまいそうになるくらい感動させ、懸命に努力を重ねて成功を収めたことは、NBAを夢見る子どもたちに勇気を与えたでしょう。

 

サマーリーグではボール独占マンだった良勝だったので、正直最初は印象は良くなかったのですが、ライトが怪我で欠場している間に代役を務め、見事にディフェンスで頭角を現しました。
だんだんとディフェンスで自信をつけてきたのか、オフェンスでもビールっぽいムーブをしてベンチを沸かせることもあり、シーズン中にもっとも成長した選手といっても良いと思います。

 

まだ3番手ガードというポジションになると思いますが、来シーズンも更に成長して、モリスやライトを脅かす存在になってほしいですね。

 

・Johnny Davis:60点
通称ジョニデ。
今年のドラフトで10位指名だったのに、シーズンのほとんどをGリーグで過ごした高給Gリーガーです。
期待された活躍ができず、いつも表情をしょんぼりさせながらプレーしていたジョニデは、今年のドラフトで1番のバストだと言われてきました。まぁぼくもそう思ってたんですけど。

 

ただ、Gリーグを経て、ビールなどが欠場でタンクするとなってからWASでプレーする機会が増えてきました。
そこにはシーズン序盤とは全然違うジョニデの姿があり、「そうそう、これこれ!」とWASクラに期待を持たせる動きをしてくれたのは記憶に新しいです。

 

20分以上出た試合では、
9試合 31.4分
13.8点 5.1リバウンド 2.6アシスト
を記録し、なかなかの活躍をしたといっても良いでしょう。
FG%とかFT%とか諸々の確率から目は逸らしていますが。

 

ただビールやクズマ、ポルジンギスがいない状況でのスタッツなので、彼らがいるときにどう貢献することができるかは来シーズンにならないとわかりません。
ディフェンダーやリバウンダーとして役割を狭めるのはまだ早いですからね。
もっと自信を持って飛躍することに期待です。

 

・Kendrick Nunn:75点
通称ナンちゃん。
八村とのトレードでLALからやってきたナンは、LALクラにはスパイと呼ばれてしまうくらい今シーズンのプレーは良くなかったそうです。
MIAでスタートPGをやっているときは、ルーキーながら良い選手だと思っていたので、そこまでプレーが落ちてしまったのかと残念に思ったのですが、WASに来たときは予想よりも酷くありませんでした。

 

モリスやライト、良勝がいることでガードが飽和状態だったチーム状況なのもあって、最初こそプレータイムを貰っていたものの、だんだんと良勝に序列で負けてしまい、ほとんど出なくなりました。
WASにはいなかったスラッシャータイプのPGで、ウォール味のあるレフティーダンクもあって良かったのですが、いまいち連携には欠け、得意のハンドオフからのドライブはさせてもらう機会がなかったような気がします。

 

チームによってはガードポジションが薄いところもあると思うので、WAS以外に居場所を求めるかもしれません。
LALでもハンドラー多すぎて微妙だったみたいだしね。

 

・Quenton Jackson:60点
2月に2way契約した選手ですが、Gリーグでは結構活躍していたみたいです。
タンク中のシーズン終盤ではプレータイムを得て、そこでも存在感を出していたように感じます。

 

ドライブ時の推進力があり、そのままダンクに行けそうなくらいアスレチック能力もある不思議なガードで、もうちょっと身長があればすごいダンカーになっていたかもしれません。
ただガードとしての能力はあまり無く、スラッシャーとしては良さそうですが、WASの求める人材ではない感じがしてしょうがないです。
アシスト能力も無いですし、来シーズンもGリーグが主戦場になりそうです。

 

・Kyle Kuzma:75点
バスケが上手いTwitter芸人のクズマは、昨シーズンとは少し違った役割を担うようになり、ハンドラーをする機会が増えました。
ドライブからの得点は、チームではビールに次いで2番目に多く、確率も悪くはありません。

 

ただ、ドライブからのTOV%が9.8%と高く、これはチームで最も悪い数字です。
なのでドライブするだけなら良いのですが、P&Rなどでハンドラーをやるときはまるで期待できないので、ドリブル止めろとさえ思ってました。

 

シュートの確率もビールやポルジンギスと比べたら雲泥の差で、クズマに打たせたら良いじゃん的な弱点になりかねないレベルです。
チームでのリーダーシップや、ディフェンス&リバウンドで貢献しているクズマですが、オフェンス面ではあまり頼りにならないので、来シーズンもWASに居る場合は確率を上げてほしいところです。

 

再契約は個人的には微妙ですが、かといってFAで有力選手がWASに来るとは思えないし、トレードで獲得するといってもアヌノビーレベルだと大量に指名権を放出することになりそうなので、結局はクズマしかいないのかなぁと思います。
年20milくらいで抑えられたらいいのですが、そうもいかないのがシェパードクオリティなのでどうなることやら…。

 

・Corey Kispert:90点
昨シーズンはエアロビマンとかいじられていましたが、今シーズンはもういじれないくらい選手として成長しました。
元々大学に長くいたキスパなので、シャープシューターとしての役割はすでに高いレベルで昨シーズンからこなしていました。
ただ、あくまでも主力と出ているときの補助としてという意味合いが強く、いつも20点近く取れるような選手ではありませんでしたけどね。

 

しかし、WASがタンクするようになってからオフェンスの一角を担うようになってからは頭角を現し、4月には平均18点も取っていました。
3P%に関しては結構タフショットも打っていたので、多少確率は落ちましたが、それでも35.9%なので全然良い方でしょう。
3Pだけでなく、オフボールでも動きまくるし、意外と力強いドライブやダンクもできるので、良いパサーと組ませたらすごいだろうなと思わせました。

 

まぁ、ずっとディフェンスに課題があるだけに、スタートSFとして起用するのはギャンブル性があり、ポルジンギスにパスを入れられないくらいパスもへたくそなので、その辺は徐々に改善していってほしいです。
どんな選手でも合わせやすいキスパなだけに、ロールプレイヤーとしての価値を高めるのか、デズモンド・ベインみたいに主力化するのか、どっちになるか楽しみです。

 

・Deni Avdija:70点
アブディヤにプレータイムを与えるために八村をトレードしたとシェパードが言っていましたが、あんまり育てられませんでした。
というかトロイの二の舞になりそうで怖いんですけど。

 

ディフェンスが売りのアブディヤは、3PのところでのDIFF%が良くありません。
これがチームディフェンスでの結果なのか、アブディヤ個人の問題なのかはちょっと正確にはわかりませんが、チェイスしきれていない問題がありそうな気がしています。

ただ2Pに対するディフェンスは悪くなく、相手チームのエースに対して守る機会が多めにしては良いでしょう。
インサイドをのぞいたらクズマの方が断然守れているんですけどね。
まぁまだ22歳だし、まだまだ伸びしろを感じさせてくれる動きもするので、これからに期待したいです。

 

左手赤ちゃん問題、マークマンから3Pラインより後ろで守られてしまう問題などオフェンス面でも課題がありまくりのアブディヤです。
このままだと次のTDLでトレードアセットとして組み込まれそう感が半端ないので早く成長してください。

 

・Anthony Gill:85点
通称ギルパパ。
珍しくWASにFAで入ってから再契約してくれた聖人です。
今シーズンも常にベンチ横で立膝で応援し、真っ先に選手を出迎え、最後まで選手を見送る素晴らしいメンターっぷりを発揮してくれました。

 

ただプレー面で言えばクオリティが落ちたといってもしょうがないくらいの出来だったように思います。
ハードワークしてくれるストレッチ4としての役割ですが、躊躇して3Pを打ち切らない場面も多く、せっかくのシュートチャンスを無駄にしてしまうこともちらほらと。
リバウンドに関してはしっかりと参加し、オフェンスリバウンドをもぎ取ることもあったので信用できます。

 

ディフェンスはPFとしてはアンダーサイズなので、サイズ負けすることがあり、マンディフェンスはそこまで上手くないですが、ヘルプディフェンスやスクリーンへの対応などは安定して上手いです。
なので、来シーズンはアウトサイドの精度と打つ意識が良くなれば自然とプレータイムも増えると思います。
まぁ安定したプレータイムが無いから安定しないとも言えるので可哀想ではあるのですが、ギルパパは乗り越えられると信じています。

 

・Xavier Cooks:75点
オーストラリアリーグで優勝してMVPを獲ってから、シーズンの途中にWASに来たクックスは、なかなか不思議な選手でした。

PFなのに細く、アウトサイドも無い今のNBAにはあまりいないタイプで、オフェンスリバウンドは強いし、視野は広いインサイドで、WASにとっては新鮮味のある感じです。

 

タンク中にプレータイムを貰い、どんな感じなのか観ていましたが、来シーズンになって徐々に馴染めば面白いことになるかもと思わせてくれ、上手くいけばビールがさらに活きそうな感じがします。


ただパスが出せなかったときのオプションは少なく、自分でクリエイトできないタイプに見えるので、そこをどう扱っていくかがカギとなりそうです。

来シーズンに期待です。

 

・Isaiah Todd:10点
ポテンシャル枠としてずっといるけどなんでまだNBAに居られるのかわからないランキング1位のトッドは、本当にこの枠を他の選手に使いたいなぁと毎シーズン思っています。

 

なぜかシーズン最終戦のHOU戦だけ45分起用されるという可哀想な扱いを受けたし、SNSでもちょっと病んでそうな感じがして、選手にとってもチームにとっても良くない状況が続いています。
まぁ全部シェパードが悪い。

 

KD並みのフォルムに期待を寄せましたが、おそらくバスケIQが低く、シュートもそんなに良くないので使いどころがありませんでした。
今シーズンオフに切られそうな気がしますが、もし来シーズンも居たらせめてアウトサイドだけでも改善できたらなと思います。

 

・Kristaps Porzingis:95点
真のラトビアンレーザーことポルジンギスは、今シーズンはチーム内MVPを贈呈します。
怪我がちだったキャリアとは思えないシーズンを送り、かつキャリアハイの記録も様々達成しました。

 

中でもチームでの雰囲気づくりに貢献した1人でもあり、アブディヤとの関係性は非常に良かったです。
ワシントンDCという街を気に入ってもくれ、今シーズンオフに契約延長をしてくれそうな匂いはプンプンします。
5年150milとかになったらゲロ吐いちゃうけど。

 

アンセルドバスケには欠かせない存在であり、いなくなったら1番アンセルドが泣いちゃいそうな気がします。
ポルジンギスに関しては以前記事を書いたので、そちらも見てくれたら嬉しいです。

 

・Daniel Gafford:85点
バスケの上手いアニオタです。
最初はアンセルドバスケに適応できないがゆえに干されていたギャフォードでしたが、地道に努力を重ね、ポストで冷静にボールキープすることができるようになってプレータイムをまた貰えるようになりました。

 

ポストからのハンドオフをフェイクにドライブしたりと、器用なところもチラホラ見えたりして、まだ24歳と若いのでどんなセンターに育つのか楽しみです。
ただブロックを狙い過ぎてリバウンドを取られたり、不用意なファール、イリーガルスクリーンと課題はまだまだあります。
そこはゴータット塾に入って来シーズン改善されることを祈りましょう。
というかゴータットがまじで5歳若返ってくれ。

 

インサイドでの影響力は年々増してきており、FG%は脅威の73.2%、リム周りに限っては84.6%とモンスターっぷりが出てきました。
あとはスクリーンを上手く使えるしっかりとしたパサーがいれば更に化けそうなので、シェパードはちゃんとしたガードを連れてきてください。

 

・Taj Gibson:90点
個人的にもっと起用してほしかったです。
おそらくメンター枠での採用なのでしょうが、ポルジンギスとギャフォードといった飛び道具的インサイドしかいない中でのちゃんとしたセンターでした。
アンダーサイズですが、スクリーンへの対応がWASで一番うまく、ハードワークをこなしてくれるのでかなり頼りになりました。

 

アウトサイドも3P全体では33.3%と低調でしたが、コーナー3Pに限っては45.5%もあったので、もっとなんとかタージを使えなかったかなぁと思ってしまいます。
なんならアブディヤとかが3P打つよりいいだろっていう。

 

惜しむらくは単年での契約だったので、来シーズンは違うチームに行ってしまうだろうと予想しています。
WAS公式SNSでもたびたび笑顔を見せた写真が載せられていたので、チームでの雰囲気づくりに貢献してくれたと思います。
できれば来シーズンも居てほしいですね。

 

・Jay Huff:75点
WAS→LAL→WASとブーメランのように戻ってきたハフ。
今シーズンはGリーグをメインに活動していて、なんとそのGリーグでAll-NBA G League First Teamに選出され、DPOYにも選ばれたようです。

 

そんなハフはタンク中に長い時間プレータイムを得ましたが、直近3試合で14.6点5.6リバウンド1.3ブロックを記録しました。
3Pも平均3.6本打った中での54.5%も決めたので、ストレッチビッグとしてポテンシャルを感じさせました。

 

上手くいけば来シーズンの2ndユニットで出られそうな感じはしますが、ちょっと細いので怪我しそうな面は否めません。
諸々のスキルは良いので、あとはサマーリーグで無双すればロスター入りはできるでしょう。
ギャフォードと同じくゴータット塾で指導を受けてください。

 

・まとめ

簡単に今シーズン最後に在籍していた選手について書いてみました。
結局ドラフトのロッタリーはINDにコイントスで負けたようですし、また8位か9位か~と思うとテンションが下がってしまいますね。
NYKにはプロテクト付きの1巡目を出してるからトレードに1巡目を使うのはだいぶ先のものになってしまうので価値は低いですし…。

 

このままポルジンギスとクズマとの再契約だけでオフシーズンが終わったらちょっと泣いちゃいそうですね!