ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

ビールのトレード先を考えてみよう

今シーズンまで球団社長兼GMだったシェパードが解雇され、LACのGMだったウィンガーが代わりに採用されました。
ただウィンガーはGMではなく球団社長として、ウィザーズだけでなくWNBAのミスティックスや、ウィザーズの下部組織であるGリーグのキャピタルシティ・ゴー・ゴーの代表をも務める全体的な指揮を執ることになったそうです。


オーナーのレオンシスは、ウィンガーが再建を提言するならば承諾するだろうという情報も出ていて、今までのネバタン(Never Tank)方針は何だったのかと思ってしまいます。

 

そして本日woj砲とshams砲で、WASとビールはトレード先を模索するという情報が出てきました。
つまり再建を狙った動きを今後とる方向でフロントは動き出すようです。

 

まぁここまではWASクラは予想していたと思いますが、いざ現実的に動き出すかと思うと、なんだか悲しくなってきますね。
WASの1時代を築いたウォールとビールがどちらもいなくなるのは数年前は予想だにしていなかったことでした。

 

けど新体制になり、WASのカルチャーを一新するには実行しなければいけないことなのでしょうがないです。
ビールは今までWASに貢献してくれていたので、ぜひともトレード先で暴れて、これまでの低評価を覆してきてほしいですね。

 

そこで、ビールってどんな選手?っていうのと、トレード先予想をしてみたいと思います。

 

ビールってどんな選手?

ビールは2012年ドラフト3位でWASに指名されました。
すでにウォールという絶対的なエースガードがいたので、その相棒としてこれまで活躍してきました。
ウォールがWASにいたときは、ウィングやインサイドからのスクリーンを使って動き回り、オフボールムーブに秀でた選手です。

 

しかし、ウォールが怪我をしていて欠場したときや、ウォールがトレードされてからは自らがボールを持ち、ハンドラーとして動いて得点することが求められるようになり、徐々に役割が変化してきました。


※各シーズンのUSG%
2017-18:27.6(ウォールいたとき)
2018-19:28.4(ウォールが怪我でほぼ居ないとき)
2019-20:34.4(ここからウォールいない)
2020-21:34.1
2021-22:30.8
2022-23:29.2(モリスいるとき)

 

今シーズンこそポルジンギスがいて、モリスがゲームメイクするようになり、ウォールがいた頃の本来のビールが戻りつつありましたが、欠場数が多くて勝ちきれなかった印象です。
怪我がちと言われたルーキーシーズンだったので、食生活を変えてフル出場を果たしたのが2017-18シーズンと18-19シーズンでした。
なんと2018-19シーズンは82試合出て、平均出場時間が36.9分とリーグ1位だったこともあります。(しかも走行距離もリーグトップクラス)
ただ最近はコロナや怪我といったことで、ここ4シーズンは60試合以下の出場数となっています。

健康状態には疑問を覚えてくる数年ですが、その反面でドライブからのフィニッシュ力やクラッチ力が上がっています。

 

ドライブ
※1試合15回以上ドライブしている選手
FG%
62.7%:ドンチッチ
58.8%:フォックス
57.7%:リラード
54.6%:ビール
53.3%:ハリバートン

 

※20試合以上で2.0本以上打っている選手
クラッチ
FG%
59.7% ビール
52.9% フォックス
51.6% ブランソン

得点
5.0点 フォックス
4.7点 デローザン
4.2点 ビール

 

なぜか今年のクラッチ賞にはビールはノミネートすらされず、弱いとここまで注目されないんだなということがわかりました。
ちなみにクラッチ賞は以下の結果です。
受賞:フォックス
2位:バトラー
3位:デローザン
4位:ブランソン
5位:エンビード

 

オフェンスではオフボールスクリーンを使ったプレーが上手いのですが、P&Rでのハンドラーとしてはあまり上手くない(≒あまりしない)ので、やはりガードといっても完全なSGです。
アシスト能力は年々上がっており、昨シーズンは6.6で、今シーズンは5.4と周りを活かすこともできます。


しかし、トラップディフェンスやダブルチームへの対処が下手で、それをやられると結構な確率でTOVしてしまいます。
なので絶対的エースにボールを持たせている間に動き回るのがビールを最も活かせる方法かなと思っています。

 

ディフェンスはマンディフェンスはそこそこ上手く、局所的にはかなりプレッシャーをかけることができます。
ただ、ボールムーブの良いチーム相手のオフボールディフェンスや、ディフェンスローテの把握が今一つで、時々ボーっとしてペイントエリアで呆けているときがあります。
またオフェンスリバウンド取りに来る選手への対応もダメで、集中力を欠いたシーンも見られます。

 

以上がビールがどんな選手かという簡単な説明です。
1人でチームを引き上げるようなタイプの選手ではないですが、サブウェポンとしてはかなり優秀だと思います。
すでに絶対的エースがいるが、得点力不足に悩んでいるチームにはうってつけの選手でしょう。

 

次にビールのトレード先を考えてみます。

 

トレード先の予想

あまり新CBAとか詳しくないので、サラリーについては「できそう!」という観点でのみ書いています。
とりあえず29チームがどう考えていそうか書いてみようかな。
アルファベット順で!

 

・ATL
なんだか上手くいきそうなヤングとマレーのバックコートデュオをわざわざ解体させる意味はないので有り得ないでしょう。
むしろスナイダー政権の2年目が楽しみです。

 

・BOS
若干の可能性を感じます。
ただBOSクラからしたらブラウンにSMAXでいいじゃん的な意見はよく目にします。
自分もそう思います。

ただブラウン自身がどう思っているのか次第ですが、噂されているHOU行きなどが実現するとしたら、ここで3角トレードで入り込みたいです。
そうなるとHOUのヤングコアがWASに来ることになるのか…。
ポジション被りなグリーンが来るのかな?

 

・BKN
BKNは微妙でしょうね。
ただシモンズの稼働率がなかなか悪く、契約年数もあと2年残っているので、動かしたい欲がありそうです。
ただシモンズよりも契約年数の長いビールを取るかと言われたら取らないでしょう。

 

・CHI
まるで同郷のような親しみさえ覚えます。
ビーンをどうするか、Big3を継続するのか、ブチェビッチはいくらになるのかなど、WASの悩みと同じような岐路に立たされているので、そっとしておこう。

 

・CHA
一応のキャップスペースは空いていますが、来シーズンがラメロのルーキー契約の最終年で、延長契約の話が出るときにビールをわざわざ引き取るのか…?という問題があります。
ラメロとビールで80milなんてそれこそヤバそうだし、相性は良くなさそうですもんね。

 

・CLE
ガーランドとミッチェルのバックコートデュオはまだまだこれからでしょうし、ATLと一緒で解体しないでしょう。
ただPOではまだまだ改善点がありそうだったので、これからも楽しみですね。

 

・DAL
アービングの動向次第ではある…のかな?
その場合ブーメラン・ベルタンスの可能性が高く、シェパードの負の遺産をまた引き受けることになるでしょう。
ただドンチッチとビールが合うのか…と言われたら何とも言えない感じがします。
どっちもディフェンスさぼり気味だしね。

 

・DEN
優勝おめでとう。

 

・DET
まずビールがトレード拒否しそうです。
それはそうとして、WAS側としたらDETで余っているインサイド陣の誰かを貰えるし、タンクにも移行しやすいので全然ありなんですけど。
ボヤンを獲得することができれば、TDLで指名権などに変わる可能性はありますし、こちらとしてはトレード相手としては良いと思います。

 

・GSW
ただでさえサラリーダンプしたいのに、ビールなんて加えるわけがありません。
一時期噂されてたことはあるけど、実現していたらどうなっていたことか…。
狙っていたGMのボブマイヤーズは契約満了でGSWを去ることがわかっているし、今後どうなるかは別の意味で注目ですね。

 

・HOU
ハーデン帰還の噂のあるHOUですが、サラリーに空きは十分にあります。
ただせっかくジェイレンとジャバリというヤングコアができて、HCにウドカにして「俺たちの戦いはまだまだこれからだ!」状態なのに、急にPO目指すチームにしてしまうのでしょうか?

ハーデンをFAで取っても、少しまだ余裕のあるHOUなので、ビールを獲得して強力なバックコートデュオに…はほぼ有り得ないでしょう。
そもそもハーデンは何のためにHOUに帰還するのかがわかりません。

 

・IND
八村の獲得の噂が出ているINDは、ハリバートンを中心にして、今年のドラフトでも7位で有望株を取ればマスリンとともにヤングコアが出来上がりそうです。

ヒールドやタイスといった選手とトレードで獲得することは可能でしょうが、win-nowでないチームにビールが行くことはないでしょう。
POへの可能性は十分に感じさせるポテンシャルはあるでしょうけどね。
ハリバートンとビールの相性は良さそうにも思えますし。
タイミング的に無さそうなのが残念です。

 

・LAC
GSWと同じく、新CBAによってサラリーダンプを行わなければならないチームの1つです。
なのでビールを引き受ける余裕はないです。

あ、ウィンガーありがとうございました。

 

・LAL
CFまで行ったLALはわざわざレブロンとADのデュオにビールを加えるだなんてことはしないでしょう。
というかアセットが無いですしね。
リーブスと八村でのサイトレが起きたら笑っちゃう。

 

・MEM
モラントの素行が悪いことで最近注目されてしまっていますが、オフシーズンはブルックスの動向も注目されています。
ベインの格安契約は来シーズンで終わってしまうし、今後サラリー面できつくなってくるMEMがビールに手を出すことは無いでしょう。

 

・MIA
かなり期待しているチームです。
数年前からビール獲得の噂はチラホラありましたが実現には至りませんでした。

ただ今シーズンオフはWASの再建フラグと、MIAのラウリーorヒーローとダンロビのトレードが他のチームと比べて比較的やりやすいというのが重なり、現実味を(こっちが勝手に)帯びています。
まぁ9割方個人的な願望なので、実際には実現しなさそうな気はしますが、少しだけ期待しています。

 

・MIL
ホリデー、ミドルトン、ヤニスのBig3を解体する必要性はまるで感じないのですが、PO1回戦負けをしたことで何かしらの動きは見せそうな気がします。
ただそこでビールを獲得しようという考えが出てくるとは思いません。
3人の中ではミドルトンが唯一動かせそうですが、動かさなきゃいけないわけではないですしね。

 

・MIN
ツインタワーでサラリーがアップアップなのに、ビールを引き受けるわけがありません。
タウンズとのトレード?
そんなんビールより長い契約の選手引き取ってどうすんねんなのであり得ません。

 

・NOP
ほぼザイオンいなかったのに割と頑張ってきたNOPですが、来シーズンはザイオンはちゃんと稼働するのでしょうか?
まぁマカラムもいるので、ミニミニバックコートデュオを結成するわけもなく、貢献者のマカラムを放出するわけがないので無いでしょう。

 

・NYK
MIAと並ぶ期待しているチームです。

ブランソンとランドルが安価な契約で複数年いるのに加えて、ローズやフォーニエといった起用されていないベテランが比較的トレードアセットにしやすい契約です。
ただバレットを諦めてしまうことは早計ですし、ビールと相性の良い選手がいなさそうな気がしています。

ただこちらとしてはNYKとのトレードが一番見返りが良さそうな気がしているんですよね…。

 

・OKC
良い若手が揃っていて、来シーズンにはホルムグレンも復帰するOKCは未来が明るいです。
ここにリーダーシップには欠けるビールが入ることはなかなかの異分子感が否めず、サラリーや指名権は豊富なOKCではありますが、実現は有り得ないでしょう。

SGAとビールのバックコートデュオは少し楽しそうではありますけどね。

 

・ORL
バンケロを始めとした若手が揃っており、徐々にチームのコアが決まってきたチームなので、ORLもわざわざビールを引き受けるメリットがありません。

フルツください。

 

・PHI
ハーデンが退団する可能性があり、HCも変わるため、結構チームが変わりそうな雰囲気を出しているPHIですが、マキシーの契約延長問題もあってなかなかサラリーに余裕はありません。

ただエンビートのキャリアを無駄にしないためにも、来シーズンもwin-nowで行くと思われるPHIはオールスターレベルの選手を補強したいと考えるでしょう。
まぁそのピースがビールになるってことはないでしょうが、意外とWAS側から交渉はしていそうな気がしています。

ビールとエンビートって組み合わせは、タッカーがディフェンスで過労死しそう。

 

・PHX
今でこそビールの上位互換となってしまったブッカーがいるのであり得ません。

だけどそもそもPHXって来シーズンのロスターどうなるんだろうってのは少し気になります。

 

・POR
リラードとのバックコートデュオは結構夢があるので見てみたい欲はあります。
ただそれだとマカラムで良くね?感は半端ないので、WASにリラードが来る以外は有り得ないでしょう。

勝手に仲間意識を持っているので、お互い頑張りましょう。

 

・SAC
今シーズンに飛躍したSACは、そのコアであるフォックスとサボニスがかなり安価な契約になっています。
サボニスはあと1年だけの契約なので、契約が高額になる前の来シーズンの間に勝負を仕掛けたいと思っていそうです。

元々サボニスを欲しがっていたWASなので、ビールとの相性は良いものと考えていたと思います。
しかもウォール味のあるフォックスなので、フォックスとも相性がいいかもしれません。

課題はインサイドの層の薄さだったPOだったと思われますが、WAS的にはビールをオススメしたいところですね!

 

SAS
とうとう1位指名権を授かったので、ウェンバンヤマでのチーム作りをするでしょう。
しかもビールを引き取れるようなアセットは無いので、普通に有り得ないですね。

 

・TOR
今シーズンのTDLで変革が起きそうで起きなかったTORは、オフもそんな気配を匂わせています。
ただ、それでビールを引き取って勝負を仕掛けそうか?というのには疑問がつくので無いでしょう。

ただ、TORのようにディフェンシブなウィングが揃っていると、ビールもやりやすそうな気はします。
ただFVVがいるならディフェンスが心配なバックコートデュオになりそうですけど…。

 

UTA
ラスの契約を引き受けてくれた慈善団体のUTAならビールも引き受けてくれるはず!と期待したいのですが、指名権をたんまりと回収されそうなので駄目ですね。

ただセクストンやクラークソンといった「6thマンなら良いけど」的な選手が多く、メインとなる選手はマルカネンだけです。
今年の指名順位も9位なので、そこまでメインとなりそうな選手が獲れるとも思えず、ここらでビールを獲ってみるのもいかが…?と思っています。

 

まとめ

かなり難しいビールのトレードですが、新しくフロントが一新したので期待したいです。
個人的にはNYK、MIA、MILあたりとトレードできたら良いなぁと思っています。

大穴でSACとかありそうな気も…。

 

他にもクズマとポルジンギスの去就や、アブディヤなどの生え抜きの未来も含めて色々と動きそうなオフなので、どんなことが起きても耐えられるように心を鍛えておきたいと思います。