ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

31試合を終えて

現在WASはロード真っ最中なのですが、あまりにもリーグ全体でコロナでの健康プロトコルに引っかかる選手が多いため、延期される試合も多く、そのうちの1つであるWAS-BKNも延期されるそうです。


そのため、31試合という中途半端なところではありますが、一旦ここでシーズンを振り返ってみましょう。

 

直近のアウェイでのUTA戦に勝つことが出来たことで、16-15でなんとか貯金を1つ増やすことに成功しました。
前回20試合終わった時点で振り返りましたが、当時は13-7と6つも貯金があったのはすでに過去のもの。
そこから怒涛の敗戦が続き、3-8と大きく負け越してしまいました。

 

序盤の勢いはどこへやらといった感じですが、前回のUTA戦で「こうすれば今後もいいんじゃん?」という光が見えたような気がします。
それを少し書いてみようかなと。

 

①ディンウィディーとクズマ
ビールに次ぐ2ndオプションとして期待されたディンウィディーは、序盤は怪我明けということを忘れさせるくらいの活躍を見せてくれました。


ビール不在時(過去3試合)には

28.0点
6.6アシスト
FG%:50.0%(10.3/20.6)
3P%:50.0%(4.3/8.6)

というオールスターレベルのスタッツを残しています。

 

ビールがいるときは若干積極性を抑えつつも、ゲームメイクをしてくれるので、シューター陣が効果的に機能している場面もありました。
しかし、12月入ってから様子がおかしくなったように見えました。

 

11月までは12.2本あったFGAが、12月に入ると8.8本にまで下がります。
また24.2あったUSG%は、18.4にまで下がり、オフェンスでほとんどボールに触っていないことがわかります。

 

オフェンスではボールを持たない、持ってもシュートを狙わないということで、相手からしたらある程度放っておいても問題ないと思われてしまい、大きくヘルプポジションを取られ、ビールの攻めるスペースが狭くなってしまいます。
しかも3P%も徐々に悪化し、11月まで36.6%あったのが、12月は14.8%という数字にまで悪くなったことで、スペーシングとしてコーナーに立っていても機能していません。

 

ならディフェンスはどうなのかと言うと、簡単なP&Rで安易にインサイド(特にハレル)とスイッチするため、ディンウィディーがインサイドとミスマッチになることが多く、そこから崩される場面も多く見られました。
そうなってくると、攻守でディンウィディーを置いておくメリットが見いだせず、直近のUTA戦ではクロージングで一切出番がありませんでしたね。

 

ただ何といってもディンウィディーはACLという大怪我からのカムバックです。
シーズンが進むにつれ、怪我の影響が徐々に出始めている可能性があるんじゃないかと予想しています。
しかし、それによって動きが制限されているのであれば、自らチームに申告して今より休養の回数を増やすなどの対処をしてほしいし、出るのであれば控えに回ってほしい気持ちもあります。
まだシーズンは半分も過ぎていない以上、ここでまた大怪我でもされたら本人はもちろんのこと、WASに大きな影響が出てしまうので、コンディションの管理には気を付けてほしいです。

 

対してクズマは、これまで安定したディフェンスとリバウンド能力を発揮し、時にはクラッチシュートを決める勝負強さを見せることもありました。
しかし、ここ最近はシュートへの貪欲さがなくなり、そのシュート効率すら悪くなってきています。


11月までから12月に入ってからの変化は

13.4点              →   10.5点
9.0リバウンド →    4.6リバウンド
3P%:35.4%       →    25.6%

とかなりスタッツが落ちていることがわかります。

 

シンプルにキャッチ&シュートをすればいい場面で、シュートフェイクからドライブをし、なにがしたいのかわからない動きをしてからキックアウトなんて場面を幾度となく見ています。
これのせいでオフェンスの流れが悪くなり、ショットクロックまでの時間もいたずらに減るだけなので、あの動きだけは本当にやめてほしい。
なぜ今までやっていたことをしなくなってしまうのか、それがチームでの方針なのかわかりませんが、選手にある程度自由にやらせすぎでは…?と思います。

 

そんなクズマは途中コロナの健康プロトコルに入って3試合欠場し、それが明けてからシュートが入らなくなったので、徐々に感覚を戻せるとは思います。
ただ前回のUTA戦ではディンウィディー同様にクロージングでの出番がなかったことから、まだ本調子に戻るには時間がかかりそうです。

 

②ラインナップの問題
負けが続いたロードですが、それは主にスターティングメンバーが原因でした。
シーズン序盤はバランスアタックしていてよかったのですが、最近はディフェンスを崩さずにやたらボールムーブするだけで、結局作戦ビールでごり押すことが多いです。
そんなシュートなので、トランジションを仕掛けられ、対応できずにオープン3Pなんて場面を多く見てきました。
逆に2ndユニットの時間帯は+になっていることが多く、毎回のように控えメンバーがスターティングメンバーの尻拭いをしている形になっています。

 

特にアブディヤとハレルが出ると点差が縮まり、オフェンスにリズムが生まれます。
アブディヤがスペーシングやヌルヌルドライブorポストアップからのキックアウトなどの動きが良く、ときおりパスセンスも光るので、停滞したオフェンスに良い変化を加えてくれます。
ハレルはOREBからのモンスターダンクがメインで、しっかりP&Rできるガードがいればさらに強力になるでしょう。
アブディヤの3Pが安定し、ハレルの相手が正センターじゃなければ無双状態です。

 

さすがにハレルをスタートのセンターにするのはアンダーサイズすぎてきついので、ここはガフォードのままでいいでしょう。
しかし、アブディヤに関しては今のクズマより動きが良く、クズマの強みでもあるリバウンド能力に関しても、アブディヤはそこまで遜色なくリバウンドが取れています。
また、アジリティのあるガードは厳しいですが、それ以外のガードから4番まで幅広くディフェンスできるアブディヤは貴重な存在です。
最近はエースキラーとして相手チームのエースを担当することも増え、封殺することもできるようになってきました。
そういったディフェンスからトランジションを仕掛けることができるようになったことも、アブディヤを出すことで得られた結果なのだと思います。

 

そういったことから、個人的には直近のUTA戦でのクロージングメンバーをスターティングメンバーにすれば良いのではと思っています。

 

ネト、ビール、KCP、アブディヤ、ガフォード

 

ビールを中心にするのは変わらず、そこにガードからフォワードまで守れるディフェンスが優れたKCPとアブディヤを入れ、リムプロテクターにガフォードを入れることで、ビールのディフェンスでの負担を軽減させることが狙いです。


ディンウィディーではスローテンポなハーフコートオフェンスがメインとなってしまうし、なにより本人がドライブに行かないので効果的ではありません。なので代わりにネトを入れました。
ネトはたまにイノシシモードになったり、フロッピングするのが難点ですが、攻めないよりかは良いと思っています。

 

クズマはキャッチ&シュートを狙えばいいのですが、打たずにルックパス(笑)をしてTOVなんてこともあるし、本人がドライブしても選択肢がキックアウトしかないので、2ndで自由にやらせたほうがいいのかなと思い、アブディヤをスタートにしています。

 

ディンウィディー、ホリデー、ベルタンス、クズマ、ハレル


という2ndユニットにしても面白そうですしね。

ハレルのアンダーサイズをクズマが補い、ベルタンスのディフェンスレスをクズマが補い…と2ndユニットではクズマはディフェンスで過労死しそうなのは気の毒ですが…。
ただベルタンスはディンウィディーがいないとまるでパスが回ってこないので、むしろディンウィディーが控えに回った方がやりやすそうです。
ハレルもネトよりかはパスが出せるディンウィディーのほうが良いと思うしね。

 

まとめ
とここまで色々書いてみました。
12/16にトレードが解禁されたのですが、前回のUTA戦での現状最適なラインナップを見つけ、八村とトマブラの復帰というポジティブな要素も残っているので、焦ってスター選手を獲得しなくてもよくなったのはいいですね。

 

ここからディンウィディーがシーズン序盤くらいのコンディションまで復調し、クズマが2桁得点を安定してできるようになれば言うことないです。
まだシーズンは半分も過ぎていません。
ただ、ビールの契約延長問題もあるので、フロントが今後どう動いていくのか楽しみですね。