ウィザーズのお話

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主にワシントンウィザーズについて話すブログ

アブディヤについて

アブディヤはラスのいた2020-21シーズンにドラフト9位でWASに加入したイスラエル人です。
206cmの95kgというそこそこデカいSFで、若いときからイスラエル代表として国際試合や、ユーロリーグに出てプロとしての活動があるキャリアを送っていました。
どこの誰が言ったかは知りませんが、ネクスト・ドンチッチだなんて言われていたという話も聞きましたし、イスラエル代表でのプレースタイルはなんとなくそんな感じの雰囲気は感じます。
実際のところは雲泥の差がありますが…。

 

WASに加入したシーズンでは、ルーキーながらもスタメンSFとして出るようになり、主にスペーシングとディフェンスの役割を担うようになりました。
その2つのスキルがある選手が好きな自分にとって、アブディヤは久しくこれから追っていきたいと思わせる選手だったので、だいぶ思い入れがあります。

 

そんなアブディヤのこれまでのスタッツを見てみましょう。

 

・2020-21シーズン
54試合 23.3分
6.3点 4.9リバウンド 1.2アシスト
FG%:41.7%(2.4/5.8) 3P%:31.5%(1.0/3.1) FT%:64.4%(0.5/0.8)

 

・2021-22シーズン
82試合 24.2分
8.4点 5.2リバウンド 2.0アシスト
FG%:43.2%(3.0/7.1) 3P%:31.7%(1.0/3.2) FT%:75.7%(1.3/1.7)

 

・2022-23シーズン
27試合 25.4分
7.7点 5.2リバウンド 2.6アシスト
FG%:40.6%(2.9/7.1) 3P%:27.2%(0.8/3.0) FT%:73.2%(1.1/1.5)

 

うーん、まるで成長を感じられない!
特にシューティング面では悪くなってきているし、3P%なんか打たない方がマシレベルにまで成功率が悪いです。
平均アシスト数こそルーキーシーズンと比べたら2倍以上にはなっているものの、本音を言えばもうちょい欲しいところです。

 

アブディヤのシュートエリア別で見てみても、

 

0-3ft内:73.3%→63.3%→66.7%
3-10ft内:47.3%→46.4%→33.3%
10-16ft内:21.4%→43.5%→0.0%
16-3p内:54.5%→38.9%→50.0%
3P:31.5%→31.7%→27.2%

 

と、特にペイントエリア内でのフィニッシュ力が落ちていることがわかります。
まぁこの現象は八村にも言えることですが、ルーキーシーズンではラスという偉大なパサーからのアシストがあったこともあり、ペイントエリア内での数字は2年目からのが本来の数字なのかもしれませんね。

 

シュートアテンプトの割合で見ると、ルーキーシーズンでは全体の14.4%しか無かったペイントエリア内のシュートも、今シーズンは29.7%を占めているにも関わらず成功率が落ちているので、「君、どこならシュート決まるんだい?」と職質されるレベルにはやばいです。

 

ただ、アブディヤの役割は年々変化してきています。
まずルーキーシーズンのときは、ラスとビールというバックコートデュオに合わせられる動きを徹底し、オフェンス面よりディフェンス面に注力することでNBAに適応していきました。
しかしシーズンの途中で怪我をしてしまい、その後のPOに出られなかったことは非常に残念で、今シーズンこそはアブディヤにPOの経験を積ませて欲しいと思っています。

 

2年目では2ndユニットからハレルとともにオフェンス面でも影響力を持ち始めました。
得点力ではなく、従来のスペーシングからカッティングを合わせたパス能力で、ハレルのいるハイポストを経由したパッシングはかなりチームオフェンスに流動性を与えました。
当時のネト・アブディヤ・ハレルのいた2ndユニットはかなり強力で、あの時間を観るのが楽しかったのはもはや懐かしいです。

 

3年目の今シーズンは、これまでのシーズンで何度かあったポイントフォワード的な役割の割合が増えてきたような気がします。
正PGとしてはモリスしかいないロスターのWASでは、ビールやクズマがガードの役割をする時間帯があり、そのうちの1人としてアブディヤも担うようになりました。
またエースキラーとしての役割を期待されているのか、相手エースにマッチアップする機会が以前より増えました。


2年目から徐々にディフェンス面で頭角を現してはいましたが、まだまだ不要なファールが多く、感情をコントロールできていない若い部分があるので、これからに期待です。

 

これからのアブディヤ

今シーズンはまだ半分も終わっていませんが、今のところトレードに出されてしまいそうな予感しかしません。
アブディヤはマークマンにかなり距離を取られて守られるほどアウトサイドが弱点だと思われていて、かつカッティングからのフィニッシュ力も欠けるため、オフェンス面での影響力はあまりありません。
まぁスタメンと同様に起用されれば、邪魔をしないスペーシング要員としての価値はありますが、そういったロールプレイヤーになるんだったらなおさらアウトサイドの向上か、フィニッシャーとしての能力を上げることは必須です。

 

WASフロントがどういった選手にしたいのかにもよりますが、個人的には2/3ドンチッチくらいの選手になってくれないかなぁと少し期待しています。


15点 5リバウンド 5アシストくらいかなぁ。
ただそれをやるにもスキル的に足りない部分が多すぎるので、今シーズンはなんとか1つでも武器を作ってほしいと思います。

 

現実的なのは、
・3P%を35%くらいにまで上げる
・平均7リバウンドくらい取る
・平均10点くらい取る
くらいですかね。


せめて1つを今シーズンに達成して、WASに欠かせない存在だと地位を確立してほしいと切に願っています。